人間生活学部 生活デザイン学科 ニュース

地域デザイン領域アーカイブ

地域デザイン領域

今回のグローカルフィールドワーク報告は、「グローバル化と地域」、「ヴィーガン料理」についてです。


グローバル化と地域

グローバル化と地域を学ぶプログラムとして、アンスティチュ・フランセ横浜(Institut français Yokohama)を訪問しました。
アンスティチュ・フランセ横浜は、フランス語講座の開設、フランス文化の紹介を行うフランス政府の公式の文化機関です。今回の訪問では、アンスティチュ・フランセ横浜の活動内容、横浜とフランスとの歴史的交流を中心にお話を伺いました。
また、アンスティチュ・フランセ横浜主催のフランス映画祭「フランス映画の女性パイオニアたち」の会期中にあたり、ベル・エポック時代のパリを描く映画「Paris 1900」を鑑賞しました。
今回の訪問にあたり、アンスティチュ・フランセ横浜のホレンベルジェ館長、文化・メディアテーク担当・高畑様に大変お世話になりました。深く感謝申し上げます。

日仏学院1.JPG

学生の感想

アンスティチュ・フランセ横浜の館長より、施設の役割と活動内容の説明を受けました。フランス語講座やフランス政府公認のフランス語の試験を実施するなど、フランス文化センターの役割を担っていて、フランスに関心がある人は誰でも訪れることができます。会員登録をすると本やCDを借りることもできます。フランス文化を知りたい人にとって、とても刺激的な場所だと思いました。館長のフランス語と日本語、そして、通訳をしていただき説明を受け、とても良くわかりました。
また、映画「Paris 1900」を鑑賞し、1900年頃のフランスの様子をはっきりと知ることができました。フランスと横浜の歴史的な関わりの説明を受けた後に、この映画を鑑賞したのがとても良かったです。
横浜が開港し、日本と海外の貿易が始まった1859年当時、フランス大使が最初に訪問したのが横浜だったそうです。日本の明治時代のことは知っていますが、同時代のフランスのことは想像できませんでしたので、この映画を見て、戦争が始まるまでのフランスの華やかな時代を映像で知ることができました。(3年生 T.Kさん)

日仏学院2.JPG

今回の訪問では、アンスティチュ・フランセの「自由に生きたい女性のためのフランスの本」をいただきました。その中には、2022年のノーベル文学賞を受賞されたフランスの作家、アニー・エルノーさんの代表的な著作も紹介されています。(引率教員 永野)。

日仏学院3.JPG

ヴィーガン料理

グローバル化の進展からも、また、食や健康への意識、新しいライフスタイルなどの面からも、ヴィーガン料理が注目を集めています。
今回、ヴィーガン料理専門レストラン、M's Table POMPADOUR (エムズ ターブル ポンパドウル)を訪問しました。
有名なブランジェリー「ポンパドウル(POMPADOUR)」の本店は、横浜の元町にあります。M's Table POMPADOURは、そのブランジェリーの2階にあります。Mは、元町とみんなを意味しています。M's Tableでは、動物性の肉・魚介・卵・乳製品・白い砂糖を使用せず、植物由来の食材のみで、バランスよく美味しい料理が提供されています。

ヴィ―ガン・店.JPG

学生の感想

ヴィーガン料理には、ソイミートハンバーグやソイミートスパゲッティなどがありました。私は、ノンエッグオムライスを食べました。ヴィーガン料理を食べるのは、初めてで、卵に味や食感を似せるための工夫が施されており、良い意味で味わい深い味がしました。ケチャップライスが、ノンエッグに合う味で作られていると思いました。(3年生 K.Yさん)

ヴィ―ガン・オムライス写真.jpegヴィ―ガン・スパゲッティ写真.jpg

私はプリンを食べました。以前、ケーキ屋さんで働いていた時に、「ヴィーガンでも食べられるものは置いてありますか?」と聞かれたことがあります。お店の商品には、すべてに動物性の食材が使用され、バター、卵、牛乳がほとんどのお菓子に入っていました。お客様の要望に沿う商品はなく、当時の私は、それらが入っているに決まっているのに、どうして聞くのだろうと思っていました。
しかし、M's Tableでは、プリンに、有機豆乳、ココナッツミルク、かぼちゃパウダーを使用していました。いつも食べるプリンとは少し違い、甘さが控えめ。とてもなめらかで、ほのかに豆乳味でとてもおいしかったです。他にもスイーツがたくさんあり、ヴィーガンの方も、そうでない方も楽しめるお店でした。
日本でも、健康にも良いヴィーガン料理が今よりも普及し、食事の選択肢が広がればよいのに思いました。(3年生 W.Mさん)

ヴィ―ガン・プリン写真.jpeg


フィールドワークでは食文化にも触れ、日々の生活を見返すきっかけになりますね。目で見て、口で味わって、耳で聞いて、と五感を働かせるフィールドワークについて興味を持った方はぜひイブニングオープンキャンパス(10月28日)においでください。在学生の様々な体験談を聞いてもらうことができると思います!

前の記事:生活デザイン学科フィールドワーク報告②

次の記事:生活デザイン学科フィールドワーク報告④

  • LINEで送る
地域デザイン領域

今回の「グローカルフィールドワーク」では、横浜にあるシルク博物館を訪問しました。

横浜は、開港以来、日本を代表する港町として繁栄し、中でも、当時の主要な輸出品であった生糸の集積地として発展しました。日本の各地から横浜へ運ばれた生糸は、世界各国に輸出されました。蚕糸業から絹製品の製造、輸出にいたるまで、幅広く学ぶシルクについて学ぶ機会を持つことができました。シルク博物館の訪問にご対応いただき、シルク博物館の館長、学芸員、職員のみなさまに深く感謝いたします。

学生の感想

シルク博物館1.JPG
(シルク博物館1)

シルク博物館は、横浜開港百年記念事業として、1959年3月に開館した場所です。ここでは実際に生きている蚕(かいこ)を観察することができ、どのように繭を作るのかなど普段見ることができないものが見られます。実際に蚕を観察できるだけでなく、繭を作る蚕を見ることができ、機械を使って蚕が作った繭の糸を集める様子も見られて、とても貴重な体験をさせていただきました。(3年生 O.K.さん)

シルク博物館2.JPG
(シルク博物館2)

横浜は、日本の開国後当初に開かれた港で、シルクの生産地ではなく、集積地として栄えました。しかし、現在では、国産のシルクは減少するいっぽうで、中国の生産量が世界一位となっています。シルクは、動物性の天然繊維に含まれます。化学繊維は、そのシルクをめざして作られています。1頭の蚕から一本0.02ミリと細い糸が採れ、1,300mのシルクを採ることができます。蚕のさなぎは、釣りの餌として利用されたり、蚕のふんから染料を採ったり、肥料としても利用されるなど、蚕は、さまざまな用途で使用されます。(3年生 D.A.さん)

シルク博物館3.JPG
(シルク博物館3)

この研修では、蚕の特性、蚕の成長過程などを、実際に観察して、絹の原材料である生糸の生産について学びました。蚕の飼育から製糸までの多くの工程と手間を知り、蚕の命を犠牲にしていることを知りました。改めて、衣服の手入れやリユースの重要性に気付かさました。蚕の命をいただいていることに感謝しながら、絹製品を大切に使用していきたいと思います。(3年生 S.T.さん)

シルク博物館4.JPG
(シルク博物館4)

シルク博物館の一階では、シルクに使う糸を作る蚕の生態や機械を使った糸巻きの様子、シルクの歴史等が展示されています。子どもにも分かりやすい解説や機織り体験等で、シルクや生糸の貿易への理解を深めることができます。
二階の「シルクのあゆみ」という展示スペースには、日本の和服が時代ごとに展示されており、美術館のような雰囲気で衣服の歴史を辿ることができます。
学芸員の方からお話を聞きながら観察できたので、より詳しく知ることができ、普段できない貴重な体験をたくさんすることができ、とても良い研修になったと感じました。(3年生 K.Yさん)

横浜スタジアム.JPG
(横浜スタジアム前で)

シルク博物館に向かう途中で、横浜スタジアムの前を通過しました。研修期間中は、試合がありませんでしたが、横浜のど真ん中にある横浜スタジアムは、迫力があって、とても綺麗な外観でした。


歴史、ファッション、建築、街づくりなど幅広い学びをフィールドワークでは得ることができます。様々なプロジェクトや課外活動に参加している学生の話を聞きたい人はぜひイブニングオープンキャンパス(10月28日)においでください。少人数での対応なので、在学生としっかり話がしてもらえます。

また、公募制入試対策講座を10月9日に開催します!学科教員が講師となり、実践的なアドバイスをしますので、受験を考えている人はぜひご参加ください!

前の記事:生活デザイン学科フィールドワーク報告①

次の記事:生活デザイン学科フィールドワーク報告③

  • LINEで送る
地域デザイン領域

今回は、夏休みに実施された夏期のフィールドワークについてレポートします。

生活デザイン学科の「グローカルフィールドワーク」という科目では、公共政策、地域活性化、グローバル化について、その実情を調査し、観察し、より良い社会、地域の創出について学ぶことを目的としています。

IMG_2026羽田空港到着.JPG

IMG_2069船と港.JPG
IMG_2058ランドマークタワー.JPG

前期の授業で、フィールドに関する事前学修を行い、9月4日(日)から9月8日(木)まで、横浜・鎌倉にフィールドワークを行いました(学生7名、引率教員1名)。
これから数回にわたって、その様子の一部を報告します。


香りの文化

現在、香水やフレグランスに関心を持つ学生は多いですが、日本の伝統的な香りの文化に関しては、ほとんど学ぶ機会がありません。そこで今回は、日本のお香の文化を学ぶ体験をしました。松栄堂は、創業300年という長い歴史のある香りを扱うお店です。京都の本店を中心に全国に店舗を有し、2020年に、横浜店がオープンしました。今回は、この松栄堂横浜店を訪問させていただきました。松栄堂のみなさま、ありがとうございました。

IMG_2055松栄堂3.JPG
(松栄堂にて)

学生の感想

今回、日本のお香の歴史や松栄堂の歴史を学びました。匠の心を守り継ぎつつ、時代の変化に合わせ新しい香りを創造し続ける世界を知りました。飛鳥時代からの日本のお香の歴史を学び、お香の種類も教えていただき、自分好みのお香を調合させていただきました。実際に、お香を調合してみると、調合した香りがひとりひとり全然違っていて、人それぞれ好みが全然違うことも分かりました。(3年生 O.Kさん)

IMG_2041松栄堂1.JPG
(香り袋つくり)

お香は、平安時代などの貴族社会では、主に上位にいる人たちが使用していました。しかし、江戸時代中期から末期では、お線香(今でもよく見かけるスティックタイプのもの)が生まれ、タイマーとしても使用されるようになりました。お香に使用される香料は、主に東南アジア中心に採れるもので、日本ではほとんど採れないなど、普段知らないことを学ぶことができました。(3年生 D.Aさん)

お店では、お香の香り楽しむことができ、そこで、香り袋を作る体験をさせていただきました。香り袋は現在人気があり、線香を使うことがあまりない人でも気軽に香りを楽しめるものでした。この香り袋を服やカバンの近くに置き匂いをつけることもあるそうです。名刺に匂いをつけることもあると知り、様々な用途があると分かりました。お店には、他にも興味深い商品が多くありました。店内はとても明るく、香りとともに視覚的にも楽しむことができました。横浜で和の香りを知ることができるのは意外でした。(3年生 T.Kさん)

IMG_2047松栄堂2.JPG
(松栄堂ショップにて)

IMG_2036ショップ探索(香水).JPG

IMG_2035ショップ探索(香水).JPG
(香水ショップ探索)


この他にも授業の様子は学科公式インスタグラム学科公式ツイッターでも配信中です!
ぜひフォローください!

次の記事:生活デザイン学科フィールドワーク報告②

  • LINEで送る