人文学部 日本文化学科 ニュース

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10月11日(金)、京都リサーチパークで開催されたTC(テクニカルコミュニケーション)シンポジウム京都大会において、日本文化学科の二年生二名が産学協同ポスターセッションで発表しました。

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橋本未来さんの発表テーマは、「移り変わるコミュニケーション方法とそれに対する関わり方」。SNSによるコミュニケーションの場が急激に拡大し、対面コミュニケーションの機会が少なくなった現代社会、そこで起きる問題とその解決方法について提案しました。 総務省のデータを提示しての問題提起が効果的でした。

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西岡聖奈さんは、「持続可能な未来のためのコミュニケーション」をテーマに、異世代間コミュニケーションの大切さについて述べ、その具体的実践を提示しました。少子高齢化が進む地域での花田植の取り組みと、中国新聞キャンパスレポーターとしての広報活動が、聞いてくださった方々の関心を呼びました。

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多くの企業の方々や大学教員に囲まれての発表は、たいへん緊張するものだったと思いますが、二人とも、聞き手に伝えることを意識し、しっかり話せていたと感じました。講評の中でも、「面白かった」と言っていただけました。講評では、「いちばん苦労したところをいちばんさらりと伝えることが重要」、「だれに向けて発信しようとしているのか」や「どういうコミュニケーションを目指すのか」を明確にすることが必要というアドバイスが今後のスキルアップのための貴重な示唆になりました。また、他大学の上級生のみごとなポスターにも大きな刺激を受けたようでした。

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発表後の自由交流の場でも、様々なご質問やアドバイスがいただけ、学ぶことの多い京都の一日になりました。 二人には、来週の「キャリアプランニングⅢ」で、ポスター発表を再現し、学んだことを伝えてもらう予定です。貴重な学びを、日本文化学科二年生全員で共有し、これからのコミュニケーション力向上につなげていければと考えています。

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9月21日夕刻に、日本文化学科神楽鑑賞会を開催、広島県立美術館地下講堂で、津浪神楽団による八岐大蛇を鑑賞しました。

この公演は外国人を対象に広く神楽の魅力を伝えようと企画・運営されているもので、地域の伝統文化の継承・発展のための大切な取り組みの一つです。また、また日本文化学科の授業「日本を伝える英語」に関わる貴重な学びの機会にもなります。日本文化学科所属の留学生3名、日本人学生6名、教員4名が鑑賞会に参加し、伝統文化を堪能しました。

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また、日本文化学科1年生の松本初花さんが笛で出演しました。伝統文化を後世に伝える取り組みの一端を担う仲間の姿はたいへんいい刺激になりました。

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参加した留学生からは、「登場人物の会話は全部は理解できなかったが、英語字幕があったので、ストーリーがわかってよかった」、「少し怖くて、とても面白かった」、「生の演奏が素晴らしかった」、「日本の神話に興味が持てた」、「機会があれば、また見たい」、「日本文化を知るために、神楽はぜひ見るべきだ」といった声が出ました。

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また、一緒に神楽を鑑賞した日本人学生からも、「外国人の観客が神楽に真剣に見入っていて、あらためて伝統文化を継承されてきた神楽団の方々は素晴らしいと思った」、「歓声を上げ、顔をほころばせる外国の人を見て、神楽を味わうことは世界共通だと感じた」、「ますます神楽の力や魅力を感じるとともに、身近に神楽があることを誇りに思った」等の感想が寄せられました。

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7月4日の木曜チャペルで、国語科授業実践研究Ⅱの受講生が、原爆詩を群読しました。今回で、5回目の取り組みになります。 今年は、なくなった一人ひとりに名前があり、かけがえのない大切ないのちだったことをテーマに詩を選び、一瞬にしてその人生を奪う、核兵器の非人道性を、今一度心に刻みたいと考えて詩を読みました。

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群読の最後には、サーロー節子さんが、昨秋の本学でのご講演で亡くなった学友一人ひとりの名前が記された横断幕を掲げてお話しされたことにふれました。そして、ICANがノーベル平和賞を受賞した際のサーローさんの演説の、「広島と長崎で非業の死を遂げたすべての人々の存在を感じていただきたいと思います」、「その一人ひとりには名前がありました。一人ひとりが誰かに愛されていました。彼らの死を無駄にしてはなりません」という言葉を引用しました。

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群読を聞いてくださったみなさんからいただいた感想を、いくつかご紹介します。

○原爆が落ちる前は、普段の私たちと同じ普通の朝を過ごしていたこと、一人ひとりに普通の朝があったことを忘れてはならないと思った。

○濃密な20分間だった。先輩の心に訴えかけるような群読が、8月6日の広島と9日の長崎の情景を目に浮かばせた。「名前のない名簿」の詩、「小さな骨」の詩で、私は泣きそうになった。これから夏が来る。8月になる前に、今一度、戦争や原爆について学び直したいと思う。 

○情景が頭に浮かび、8月6日の追体験をしているようで、とても恐ろしかった。なくなった人にも残された人にも、一人ひとりに心の底からの叫びがあったのだとわかった。私は今、8.6平和学習のスタッフをしており、準備に取り組んでいる。悲惨なあの日を思い出したり、考えたりするのは辛いが、目をそらしてはいけないことだと思う。

○私の祖父は被爆しており、何度も被爆体験を聞いていて、原爆の恐ろしさを理解しているつもりになっていましたが、今日、先輩方の原爆詩の群読を聴いて、あらためて原爆の悲惨さ、悲惨な経験の重みを実感することができました。先輩方の声が合わさったことによる重みや場面によって変わる音楽、背筋がゾクゾクするような恐怖を感じました。今日の体験を思い出し、8月6日には平和について思いを馳せたいと思います。

○サーロー節子さんの「一人ひとりには名前がありました」という言葉が印象的だった。すべての人間に一人ひとり名前があることを意識すると、簡単に戦争なんてできないのにと思った。                      

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