人間生活学部 管理栄養学科 ニュース

海外フィールドワーク

 2年ぶりに再開したハワイでの海外フィールドワークは全日程を終え、無事に全員帰国しました。研修を終えるにあたり、学生の皆さんと引率された土谷先生からメッセージをいただきました。

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参加学生より研修全体を通しての感想

 海外フィールドワークを通じて、日本と米国の食事に対する当たり前の感覚は時代に合わせて変化していること、また変化に伴い生じる生活習慣病の増加の実態について特に学びを深めました。米国の食事量はとても多く日本の約2倍近くあること、大量のマヨネーズやチーズソースをパンや芋類、米と合わせて調味しているなど、全体的に単糖質・高脂質の食事が目立ちました。更に、アメリカのスーパーマーケットではブロック肉やベーコンの部位ごとの種類や調味済みのものが10種類以上ショーケースに並んでいることに驚きました。ハワイ大学マノア校カフェテリアマネージャーのオジリさんにお話を伺い、食堂での上位メニュー3つはフレンチフライ、ピザ、パスタ 、下位メニューは圧倒的に野菜(サラダバー)だと教えていただきました。上位3つはいずれも高炭水化物・高脂質になりやすいメニューであり、自身の好きな量を食べられるバイキング形式が主流であるアメリカだからこそ、個々でのバランスの良い食事に対する考え方や意識が重要だと考えました。

 初めての海外での研修だったので語学力が不安でした。しかし、最終日が近づくにつれて耳が慣れて会話の内容を理解できるようになり、自ら英語で話しかけて現地の方々とコミニュケーションを図ることができました。今回の海外フィールドワークを通して挑戦する力と積極性が向上しました。コロナ禍で先が見えない中で1日たりとも可能性を諦めず夢を叶えるために努力を続けて本当に良かったです。今回の海外フィールドワークを実行する為に様々な調整をしてくださった先生方を始め、最後まで一緒に頑張る事が出来た仲間、かけがえのない経験のために快く送り出してくれた両親など全ての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。

4年 R・Kさん

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 英語でコミュニケーションをとりながら生活していく環境も、もう終了したのかと思うと少し心寂しいと思いながら私は今この感想を書いています。海外フィールドワークを通し、アメリカの実態について学ぶ前と学んだ後とでは全く考え方が変化したことや、自分の知識量も増えていることが最も成長した部分なのではないかと思います。5日間はあっという間でしたが、充実した海外フィールドワークでした。

 ダイヤモンドヘッドでは、みんなと声をかけ合いながら登り、スーパーマーケット、ハワイ大学、アリゾナ記念館、ファーマーズマーケット、ホノルル美術館の研修では、限られた時間の中でたくさんのことを学びました。多くの研修を終えて私は、スーパーマーケットの研修が最も印象に残りました。野菜や果物の価格、食品の品揃えなど日本と比べて種類が豊富で良いスーパーマーケットが沢山あると感じました。しかし、高脂質、高炭水化物のファストフードも多く、野菜や果物と変わらない価格で売られていることがアメリカのスーパーマーケットの現状でした。これらが肥満の原因になっていることも自分の目で見て確かめられました。また、ハワイ大学の研修では、昼食の価格やアレルギー対応などについても学べて良かったと思います。

 自分のためになった海外フィールドワークになり、積極的にコミュニケーションをとることや、質問するなどの自分の目標は達成できたので、その主体性をこれからも発揮し、行動していこうと思います。ここで学んだことを活かし、これからの学びにも繋げていこうと思います。本当に忘れられない思い出になりました。

3年 S・Tさん

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 この度の研修が海外に出る初めての経験であり、コロナ禍での研修だったため、少し不安はありましたが、永遠にこの場にいたいと感じるほど、充実した1週間となりました。今回の研修では沢山の気づきがありました。ハワイの食文化や温暖な気候、自然、街並みが日本とはかなり異なり、特に食に関しては日本の倍の量や大きさに初めは驚きましたが、ハワイ独自の食べ物や料理が非常に美味しく忘れられない味となりました。また、現地の人は温かく、フレンドリーに接してくださり、よりハワイの魅力を感じました。

 1番印象に残った研修は、ハワイ各地のスーパーマーケット巡りです。日本とハワイのスーパーを比較することで、食材の量や成分表の表示の仕方の違いを確認することができ、ハワイのスーパーにはそれぞれの店舗で特色があることに気付きました。ハワイの自社ブランドや日本でも販売してある薬品や食品などを多く見かけ、海外製品だけでなく日本の食材も充実していることに感動しました。当初は慣れない英語に苦戦しましたが、日を追うごとに現地の人と交流することで本場の英語に触れ、最終日では少し英語が上達した気がします。

 研修の個人目標では、内向的な性格を改善するために、ハワイ大学で、グループワークや先生の質問の際に積極的に発言し行動しようと心がけていましたが、英語が思うように話せなかったため、中々発言することができませんでした。今後の課題として、間違いを恐れることなく、思い切って自分の意見を相手に伝えるのが目標です。この研修で得た知識や反省点の改善を今後の学校生活で活かし、少しずつ成長していきたいと思います。

3年 R・Tさん

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 まず、無事に海外フィールドワークを終えることができ良かったと思います。1年次は授業自体が閉講になり、2年次は開講したものの研修が延期になるなど、この研修を迎えるにあたってさまざまな苦労がありました。研修を終えた今となっては、その苦労も思い出のひとつですが、当時は本当に研修に行くことができるかとても不安になったのを覚えています。このように研修の予定が確定しない中での準備だったため、全体的に準備不足だったということが反省点であると考えます。研修前に集まる機会を作り、各自でやりたいことについて共有し、計画を立てる必要があったと思います。また、個人課題についても研修前に明確に決めることができていれば、事前に多くのことを調べてから研修に臨むことができていたのではないかと思います。

 今回は通常よりも短い4日間の研修でした。その分、行きたいところややりたいことを短い期間に詰め込んだため、とても濃密な4日間だったように思います。そして、移動のほとんど全てをバスで行いました。ハワイは右側通行であるため、どちら側のバス停かを探すだけでも大変でした。しかし、地図を見たりバスのアプリを見たりと全員で協力して目的地まで辿り着きました。その分到着した時の達成感も大きかったです。また、英語に関しても大きく成長できたと思います。ハワイに行って劇的に英語が話せるようになったというわけではありませんが、ハワイに行く前よりも英語に触れること、英語を話すことに抵抗がなくなりました。Whole Foods Marketでは自ら店員さんに質問したりもしました。ハワイ大学の学生とのグループワークでも頑張って英語で自分たちの意見を伝えると、向こうも日本語で伝えようとしてくれるなど、こちらが一生懸命伝えようとしたら伝わる、そしてその分だけ返ってくるということが分かり、自信につながりました。

 9月には、後期のオリエンテーションや木曜チャペルで報告会が予定されています。今回の研修で感じたこと、学んだことを後輩にしっかり伝え、1人でも多くの人がこの海外フィールドワークに興味を持ち、参加したいと思ってもらえるような報告会にしたいと考えています。

3年 N・Nさん

土谷先生より

 2022管理栄養海外フィールドワークを無事に終えることが出来ました。今回、ハワイでの研修期間は4日間であり、例年と比べて短い期間でしたが、学生自ら1日の研修内容を計画し、積極的に行動することで、とても濃密な研修内容となりました。学生同士協力しながらひとつひとつ確実に対応し、成長していく姿をみて、引率者としてとても誇らしい気持ちになりました。

本研修の実施にあたり、ご支援・ご協力くださいました、すべての皆様に心より感謝申し上げます。

活動報告

1:ハワイでの海外フィールドワークを再開!
2:ハワイでの研修報告!

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海外フィールドワーク

管理栄養海外フィールドワークの研修報告をします。

◎ハワイ大学での講義

 ハワイ大学マノア校では、RD(Resiterd Dietitian:登録栄養士とも呼ばれるアメリカの管理栄養士)のパンナ准教授による講義を受講しました。栄養士の目線からハワイの生活習慣と肥満の歴史や対応について紹介があり、途中で学生同士で考察とディスカッションを交えながらの講義が行われました。現地の学生や先生とコミュニケーションをとるために、奮闘しながらのグループワークとなりました。講義のあとには、先生方の前ということで緊張の中でのプレゼンでしたが、皆さんに楽しんでいただくことができました。

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日本の食文化「巻き寿司」を英語で紹介しました。

◎カフェテリアの見学

 講義のあとには、ハワイ大学のカフェテリアの施設に行き、マネージャーをされているオジリさんに給食施設の内容や特色などについて詳細にご説明いただきました。ビーガン食やアレルギー対応食など、どのような学生にも自由に選択できるシステムが組まれていることに学生たちは関心していました。

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学生は、「自分から積極的に発言をする」、「昨日よりもっとコミュニケーションをとる」など各自が目標を決めて研修に向き合っています。

◎ホノルル美術館見学(広島女学院同窓生との交流)

 広島女学院同窓会ハワイ支部の藤本会長がガイドを務められておられるホノルル美術館に行きました。館内はヨーロッパからアジアまで地域ごとの展示室に分かれており、それぞれの展示室に著名な絵画や文化財が多数展示されていました。また、中庭が特徴的で、西洋や中国などさまざまな文化を取り入れた造りとなっています。コロナ禍ということでガイドは禁止されている状況ですが、藤本さんのご好意により、特別に解説を行なっていただきました。藤本さんの解説はとても分かりやすく、作品の歴史的な背景、作成過程、裏話など知ることができ、とても興味深く学生は聞いていました。その後、館内にあるカフェテリアでハワイ支部の皆様と一緒にランチをいただきました。研修や仕事の話をしたり、コロナ禍でのハワイでの生活について教えて頂きました。

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ホノルル美術館の中庭にて

研修の後は、タンタラスの丘の夜景を眺めました。

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一生の思い出のひとつになる程の体験でした。

参加した学生の感想

 3日目は、午前中にハワイ大学に行き、RD(アメリカの管理栄養士)の方の講義を受けました。ハワイ大学の学生とコミュニケーションを取りながら、ハワイの健康問題について学びました。アメリカの実態を学んでいく上で1番印象に残った点は、年々肥満者が増加していたことでした。ハワイの肥満増加の背景には、時が経つにつれ生活習慣病に繋がる高カロリーな食べ物が普及したことが、一つの要因だと学ぶことができました。講義中のグループワークでは、英語に苦戦しつつも、現地の方と意見を共有できるように、ジェスチャーも交えながら積極的に話すことで、分かり合うことができました。

 講義後はハワイ大学の食堂に案内していただき、アレルギー食やヴィーガン食など多様な食事提供について理解が深まりました。

 午後はファーマーズマーケットに行き、地元産の野菜から珍しい料理まで幅広く販売していたのが印象的でした。残り2日間充実した研修になるよう頑張ります。

3年 R.Tさん


 4日目はホノルル美術館の研修とその後に広島女学院同窓会ハワイ支部会長の藤本さんはじめ卒業生の皆さんとご一緒に楽しいお食事会をしました。

 まず、ホノルル美術館では藤本さんの説明をお聞きしながら鮮やかな色合いの作品や各国々の陶器、日本の銅像だけでなくインドの銅像などを拝見しました。作品を見ていく中で、最初に目につく主人公とその周りに描かれている風景にも意味があることを学びました。私自身、美術館に行くことが初めてで作品がどういう意図で描かれているのか理解が難しい場面もありましたが、それぞれの視点から見ることにより作品の良さが引き立っていくことが印象に残りました。また、遠くから作品を見る場合と近くから作品を見る場合ではインパクトが変わり、作品を見る距離でも吸い込まれそうな作品になることにも感動しました。さらに、作品だけではなく後ろの壁の背景が作品の良さを引き出し、透明感溢れる素敵な作品になっていました。今回の研修はアメリカの食環境だけでなく、芸術の知識も得られ、全員が良い学びに繋がりました。

 お食事会では、コロナ禍による観光客の変化や街の様子を教えてくださいました。やはりコロナ禍ではハワイの観光客が減り美術館など様々なお店が閉店し、賑やかな街並みも静まり返ってしまったとのことでした。しかし、ワクチンが広まるとともに、ハワイも賑やかになりつつあるとのことでした。そのことをお聞きして、私たちがハワイで研修を行えているのも社会環境の変化と全ての方々の協力やサポートがあるからこそだと改めて感じました。

 研修を行った4日間とも充実し、個人で課題としていることも積極的に取り組めたため思い出に残る海外フィールドワークになったと思います。土谷先生を含め5人で海外フィールドワークを行えたことに感謝しています。

3年 S.Tさん


現地の学生とのディスカッションやOGの皆さんとの交流もあり、充実した研修になりましたね。
研修も終わりに近づきました。皆さんの成長した姿を早くみたいです。

管理栄養学科 市川、妻木


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日本福音ルーテル広島教会では毎月 第2・4火曜日に「るうてる食堂クレヨン」が開催されます。

8月23日(火)は夏休み特別企画として学生が考案したメニューで調理提供を行う機会を頂きました。
同教会牧師で主催者代表の立野先生が「広島女学院ごはん」と名付けてくださいました。

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管理栄養学科食育サークルを中心とした3年生3名、1年生12名が参加し、11時半から準備を開始し、多くの方のご支援を受けて、何とか16時の開始時刻に間に合わせることができました。

メニューは「ひじきごはん、トマトそうめん、スパニッシュオムレツ、チンゲン菜の磯香和え、ミニトマト、そうめんチュロスのフルーツソース添え」です。アンデルセンからいただいたパンもありました。

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来場された方からも「美味しかった」「彩りがカラフル」「家でも作ってみたい」など多くの心温まる言葉をいただきました。

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準備から当日の調理・片付けまで、教会の方々には大変お世話になりました。広島女学院高校の生徒もボランティアとして参加され、一緒に活動をすることができました。

当日の動画を作成していただきました。ぜひご視聴ください。

「広島女学院ごはん」@るうてる食堂クレヨン
( ↓ 画像をタップすると動画が再生されます )
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参加学生のコメント

私たちが考えたメニューを自分たちで作って提供するということは初めてで、実際に子どもたちに提供される様子を見て、感動しました。不安もありましたが、ボランティアの方々や先生方、参加してくれた学生たち全員のおかげで喜んでいただける食事を提供できました。今後も美味しい食事の提供ができる管理栄養士をめざして、様々な活動に取り組んでいきたいと思っています。

夏休みの思い出に残る活動になりました。
これからもるうてる食堂での活動が楽しみです。

るうてる食堂クレヨンの活動については、下記からぜひご覧ください。

るうてる食堂クレヨン ホームページ

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