人間生活学部 児童教育学科 ニュース

学会アーカイブ

幼児教育心理学会/児童教育学会では、全国保育士会会長 上村 初美先生をお迎えし、下記の要領にて2019年度春季講演会を開催します。

幼稚園、保育園、小学校関係のみなさま、同窓生のみなさま、また教育、保育に関心のある高校生のみなさま、ぜひご来場くださいますようご案内申し上げます。
(入場無料 事前申込不要)

テーマ

これからの保育とその展望―良い土壌になろう!―

日時

2019年7月6日(土) 14:30~16:00(14:00~受付開始)

場所

広島女学院大学 ヒノハラホール5F(広島市東区牛田東4-13-1)

※駐車場には限りがございますので、公共交通機関をご利用ください。
 アクセスはこちら

お問い合わせ

広島女学院大学児童教育学科 戸田浩暢 082-228-0386(代)

講師紹介

上村 初美(うえむら はつみ)氏

全国保育士会会長、認定こども園砂山保育園副園長・福岡県保育士会会長
昭和50年に、福岡県中間東幼稚園の教諭から保育人生をスタートさせる。4年後に、保育士だった母と社会福祉法人二葉会砂山保育園を開設。二葉会の二葉は母と自分のこと。開園以来ずっと、園長の母と二人三脚で、自身は常に保育の現場の第一線で働く。平成19年、社会福祉法人全国社会福祉協議会 全国保育士会の副会長になり、平成23年に同会の会長に就任。保育の質の向上のための研修、保育士の働く環境づくりや処遇改善の為の提言などに尽力。現在は、幼保連携型認定こども園 砂山こども園 副園長として、現場に立っている。

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講義概要

今、保育の世界は大きな転換期を迎えています。本講演では、これからの時代に求められる保育力と保育動向や展望について解説します。また、自身の保育士としての育ちを踏まえながら、これから保育者を目指す皆さんにどのような経験や力が必要かをお話ししたいと思います。子どもの気持ちに寄り添い、行動や表情に表面化されていない「気持ち」や「心の動き」を読み取り、保育の専門性を言葉で他者に伝える(言語化する)ことで、子どものよりよい育ちや学びにつなげるよう働きかけていくことは保育の基本です。それと同時に、保育者には目先の技術だけでなく、保育者本人が心から楽しんだ経験や豊かな感性などが「専門性」や「人間性」として表れてくるのです。毎日の生活の中で、心をたくさん動かしながら、保育者としての土壌づくりをしていきましょう。

チラシ

講演チラシ2019をご覧ください。

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10月31日、幼児教育心理・児童教育学会の秋季講演会を開催しました。

今年は、芸術の秋ということで、今までほとんどの学生が触れたことがない日本の伝統芸能である「能」について、京都の能楽師の吉田篤史氏【重要無形文化財(総合認定)シテ方 観世流】からお話を伺いました。

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また、舞台に7名の学生が呼ばれ、「能」の基本動作を体験したり、「高砂」をみんなで謡ったりと、伝統芸能を身近に感じることができました。

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最後に能楽師の浅井通昭氏の舞を観劇しました。

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学生にとって大変貴重な時間を過ごすことができました。

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秋季講演会の学生の感想を紹介します。

「‪日本の伝統である能の歴史を、時代背景や他の伝統などのお話を交えながら深く広く学ぶことができました。舞台で着用される衣装の構図や着方を見るだけでなく、学生7人が舞台に上がり実際に能を体験するなど貴重な経験ができました。能楽という今までとは全く異なる講演会は、私たち学生一同とても惹き込まれる素敵な時間となりました。」(梶田未生)‬‬

「今回、秋季講演会を通して、日本の伝統文化を知り、次の世代につなげていくことが私たちには必要だと思いました。舞台での雰囲気や、歩きかたや一つ一つの動作で伝わる迫力など、初めて能を自分の肌で感じて、鳥肌が止まりませんでした。能楽は古くからあり、日本の歴史です。日本にはたくさんの伝統文化があり、海外からも高い評価を受けています。そんな日本の文化を私たちは知らず、知ろうともしていません。日本にいることに誇りを持ち、日本の伝統文化を知らなければならないと思いました。今回の講演は、そのきっかけになったと思います。」(飯塚晴香)

「今までは、能に対して格式が高く難しいというイメージがありましたが、今回実際に能に触れてそのイメージがガラッと変わり、親しみが湧きました。そして能を楽しむ上での基礎知識や衣装のことなどたくさんのことを学ぶことができ、能の魅力を感じることができました。中でも、私たちの謡と先生の舞とのコラボレーションは思い出に残る体験となりました。今回講演会を通して、能の素晴らしさ・美しさをもっと多くの人に知ってもらいたいと思いました。また、今回のように説明を交えて目の前で能を鑑賞できる機会はないので、とても貴重な時間となりました。」(越智麻友美)

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5月26日(土)、幼児教育心理学会の2018年度総会及び春季講演会が実施されました。今年から、児童教育学会が新たに発足し、幼心学会とともに活動することになりました。

総会では、2017年度の活動報告、決算、児童教育学会の規約、2018年度の新役員と予算が承認されました。児童教育学会の新役員には、23名もの1年生が立候補してくれました。

副会長の井手佑美佳さんはじめ、総会をもって引退する3年生の役員の皆さん、長い間お疲れ様でした。

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春季講演会では、鯨岡峻先生を講師にお迎えし、「子どもとの接面における保育者の「保育する」営みを考える―子どもの心の動きに目を向けるためにー」というテーマでご講演をいただきました。目には見えない子どもの心を理解するために、計量的手法ではなく、「エピソード記述」という質的手法を紹介した「保育のためのエピソード記述入門」(ミネルヴァ書房、2017)はじめ、近著「関係の中で人は生きる」(ミネルヴァ書房、2016)など多数の研究書を出版されています。

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鯨岡先生は、保育の中で最も重要な「子どもの心を育てる」ためには、「子どもの姿」「ねらいと保育の内容」「内容の取扱い」を分断して考えるのではなく、子どもの心の動きや葛藤と、それに対応しようとする保育者の心の動きの関係性を切らないで、「いま、この時」の子どもの心の動きを捉えなければならないとお話されました。

子どもの心には常にプラスとマイナスの二つの側面があり、子どもの負の心の動きをできるだけ前向きの動きに転換するためにはどうすればいいのかを、保育者の「養護」と「教育」の働きについて、「竹馬」のエピソードを用いて具体的に教えてくださいました。

エピソードから、「養護」と「教育」の働きはやじろべえのようなバランスの上に成り立っており、子どもの心の動きをその瞬間ごとに捉えながら、それに応じた働きかけをすることが子どもの心を育てる保育だということがよく分かりました。

子どもの思いがつかめた瞬間の、子どもと保育者の「接面」とはどのような場(空間)であるのか、これから実習に出る1,2年生の皆さんには保育現場でつかんできてほしいと思います。

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ご多用のなか、広島までおいでいただいた鯨岡先生、多数ご来場いただいた幼稚園、保育園、こども園の先生方にも、の場を借りてお礼申し上げます。

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