人文学部 日本文化学科 ニュース

日本語教育学外実習(2023)を通して学んだこと
日本語教育

 今年も「日本語教授法Ⅲ」の授業の一環として学外実習を行いました。今年は3年のYKさんが参加をし、とても充実した日々を過ごされたようです。日本語教育の現場は、学ぶことも多く、大変ながらも、とても楽しい日々を過ごせたようです。今回はその経験をYKさんにまとめていただきました。みなさんの今後の活動の参考になれば幸いです。

渡邊ゆかり


実習報告

 10月16日から10月20日の5日間、「日本語教授法Ⅲ」という授業の一環として、広島YMCA専門学校で日本語教育実習を行いました。実習内容は、授業見学、教壇実習、教壇実習の準備です。そして、宿題の作成も行いました。
 今回、私は初中級の学習者を対象に文法と聴解の授業を行いました。

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 教壇授業の準備で大変だったことは、文法、聴解どちらも教案づくりです。新しく習う文型をどのように説明すれば理解してもらえるか考えるだけでなく、どのように授業を進めていくのか、沢山悩みました。導入部分ではイラストを多く使い、どんな場面で使うのかイメージしやすいように工夫しました。また、授業内の活動として習った文型が言えるように会話練習としてペアワークや発表を多く取り入れることも意識しました。

難しかったこと

実際に教壇実習を行って、難しかったことは、誰に発表させるのか、発表者を当てることでした。人数が多く、全員が発表を行う時間がないため、数人に当てようと考えていましたが、実際に発表する場面になった時、誰を当てるか迷いました。そして、練習問題をしている時、早く終わる学習者と時間をかけて問題を解いている学習者がいるため、時間の区切り方に悩みました。早く終わった学習者が退屈にならないようにする工夫が必要であることを実際に教壇実習を行って感じました。

学んだこと

授業見学と教壇授業を通して学んだことは、学習者とのやり取りを大事にすることです。文型の説明であっても、一方的に説明するのではなく、学習者に質問しながら行うと、身につきやすいことを学びました。また、学習者が伝えたいことを汲み取ることがとても重要であることも学びました。発表したことについて間違いをただ直すのではなく、何を伝えたいのか確認し、学習者の言葉をあまり変えることなく直すことが大切だと知ることができました。

うれしかったこと

最後に実習を振り返って、教壇授業はとても緊張しましたが、とても楽しかったです。休憩時間など、顔を覚えてくれた学習者が挨拶をしてくれたり、声をかけてくれたことがとてもうれしかったです。また、授業中に分からない言葉について質問されたとき、自分の説明で理解してくれた時が嬉しかったです。貴重な体験をさせてくださった、広島YMCA専門学校の先生方に感謝の気持ちでいっぱいです。

報告:日本文化学科3年 YK


 いかがでしたか。貴重な現場での体験を終えたあとも、引き続き「日本語教授法Ⅲ」の授業では、架空のコースを想定した、カリキュラムデザイン、教案作成、教材分析等の活動を続けています。これからも、学生とともに学びつづけたいと思います。

渡邊ゆかり

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