人文学部 日本文化学科 ニュース

授業紹介アーカイブ

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 日本文化学科では、毎年1年生対象の「キャリアスタディプログラムⅠ」という授業の中で、理想的な働き方について提案するプレゼンテーションを行っています。今年もQOL(Quality of Life)を高められる働き方について、それぞれのグループに考えてもらいました。この授業は2分級ありますが、今回は、私のクラスの発表を簡単にご紹介します。グループは毎年エクセルのRAND関数を使ってアトランダムに作成しています。この活動では、ふだんあまり交流のない人と共に作業を行い、異なる価値観に触れる、異なる価値観を受け入れることもねらいの一つとしています。

 今回のグループのテーマは、次のとおりです。

 ★皆さんはお金が好きですか:副業・兼業の推進のために
 ★なくそう!ハラスメント
 ★女性だって働きたい!:男性と女性が働きやすい社会
 
★週休3日
 ★女性に与えられた休暇制度のあるべき姿

 「皆さんお金が好きですか:副業・兼業の推進のために」では、労働者側のメリット・デメリット、企業側のメリット・デメリットを調べて紹介してくれました。

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 「なくそう!ハラスメント」では、「告白ハラスメント」「お菓子ハラスメント」といった聞いたことのない種類のハラスメントも紹介されました。発表後の振り返りでは、どんなハラスメントが罰則に値するものなのかを考えていくことが大切という意見がありました。

 「女性だって働きたい!:男性と女性が働きやすい社会」では、勤務間インターバル制度の義務化、休憩場所の充実、テレワークの推進等が提案されました。

 「週休3日」では、「自分のやりたいことができる一日が増えて、生活の質を高められる」「育児や介護による離職防止」などのメリットが紹介されました。

 「女性に与えられた休暇制度のあるべき姿」では、改善課題の一つとして生理休暇も取り上げられ、生理休暇に対する理解や休暇を伝えやすい環境づくりが大切であることを確認しました。

 準備時間、発表時間も短く限られていたので、各グループのテーマについてまだまだつきつめて考えていかなければならない点はありますが、いずれも興味深い内容でした。今回の発表をきっかけにこれからもこれらの問題について継続的に考えていってほしいと思います。

 文責:渡邊ゆかり

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さまざまな情報の渦の中、私たちは、情報とどう向き合うべきかを常に意識しなければなりません。得られた情報がフェイクニュースかどうかを見定めるだけでなく、発信された情報の意図や背景を考えたり、発信されていない情報に目を向けたりすることも大切です。

「メディアリテラシー」という授業ではさまざまな角度から情報についてじっくり考えます。また、情報発信の担い手として効果的な情報発信についても考えます。授業の後半では、発信者として、キャンパスライフをテーマにしたポスター制作を行いました。グループごとに共通サブテーマを考え、それぞれがテーマに沿ったポスターを作成しました。

完成した後は、各グループ、制作エピソードを伝えるプレゼンも行いました。どんな想いを込めたのか、どんなところで苦戦したのか、いずれのグループも興味深いプレゼンでした。制作過程のエピソードを知ることで、作品の見方も変わってきます。そのような意識の変化も新たな気づきとなりました。

キャッチコピーをどうするのか、どんなフォントを使うのか、背景をどうするのか、さまざまな要素が見る人の印象を変えます。また、画像や写真とかかわるさまざまな権利についても考えるきっかけとなりました。

今回作成したポスターの一部は、今年の第4回オープンキャンパスで展示しました。来られた方に、「すごいですね」と言っていただき、授業担当者としても大変うれしく思いました。

以下イラストも含めすべて学生のオリジナルです。

⇓ なんといってもこのイラストのクオリティの高さには受講生一同脱帽でした。

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⇓ こちらのイラストも本当にかわいらしいです。色合いがやさしさにあふれています。

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⇓ こちらはなかなか斬新なデザインです。帯のグラデーションが絶妙です。

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こちらは、言葉がメインのポスター。韻を踏んでいます。文字と背景のぼかしのバランスに苦労したそうです。使用したフォントが言葉を引き立たせています。一つ一つの言葉が心にしみます。こんなふうに思っていてくれたこと、ありがたく思いました。

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次年度もすてきな作品と出会えますように。

文責:渡邊ゆかり

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今年も、植西先生が担当する「キャリア・スタディ・プロクラムⅢ」という授業の中で日本文化学科2年生がまとめた「私のライフキャリアビジョン」というデジタル冊子が完成しました。

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今年は、137ページもの大作です。トピックスは、
「私のライフキャリアビジョン」
「私の仕事」
「大切にしてきた言葉」
「当たり前の生活を守る路線バス運転手さんのお仕事に接して」
「ワクチン手当支給の是非を考える」
の5つです。

「私のライフキャリアビジョン」「私の仕事」では、受講生一人ひとりが2ぺージずつ、自分自身が考えるライフキャリアビジョンや希望する仕事をまとめています。司書や教員などをめざしている人も多かったのですが、ゲームと関わる仕事を希望している人、町おこしと関わる仕事を希望している人、「世帯収入と学力の格差の解消」といった社会問題を念頭においている人もいました。まだ将来どんな仕事につきたいのか自分の気持ちが漠然としている人も、働く中で自分が大切にしていきたいことについてはイメージが描けていました。

「大切にしてきた言葉」では、自分自身を勇気づけたり、考え方を変えるきっかけとなるようなさまざまな言葉があげられていました。一つひとつご紹介できませんが、印象として努力とかかわる言葉が多い気がしました。また、好きな歌詞や小説の一節をあげている人もいました。

「当たり前の生活を守る路線バス運転手さんのお仕事に接して」は、NHK総合テレビ・プロフェッショナルの番組を見た学生たちの感想と、その学生たちの感想を読んでのバスの運転手さんからのお手紙です。学生にとっては、乗客の安全を守る責任のある仕事を真摯に行う姿や、乗客の方へのこまやかな心配りが印象に残ったようです。また、実際にバスの運転手さんから、お返事をいただけたことは大きな喜びとなったようでした。

「ワクチン手当支給の是非を考える」は、朝日新聞の記事をもとにした意見文です。賛成、反対の意見を出し合ったあと、賛成派、反対派の意見を踏まえて、さらに自分自身の意見を出すという2段階のステップをとっています。

2年生も4月からいよいよ3年生です。社会情勢はめまぐるしく変化していきますが、自分がこれまで大切にしてきたこと、大切にしていこうと思っていることを忘れず、つまずいてもへこたれず、一歩一歩、着実に歩んでいってほしいと思います。

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