人間生活学部 生活デザイン学科 ニュース

地域デザイン領域アーカイブ

地域デザイン領域

生活デザイン学科地域デザインでは、学生が様々な活動に参加しています。
今回は雲月山(北広島町)の山焼きに参加した様子をお伝えします。

かつては日本全国の農山村では、牛の放牧地や茅場として草原が活用されてきました。地域の方々は、山に火を入れ、木の成長を抑制することで草原を維持してきました。
しかし、地域社会の変化により草原の必要性が低下し、全国各地で草原景観は減少しています。
雲月山では貴重な草原景観を維持するために、NPO法人・西中国山地自然史研究会が地域の方と連携し、多くの市民ボランティアが参加するなかで山焼きが続けられています。

当日は朝早くに雲月山に集合し、開会式。
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班ごとに持ち場に移動し、午前中は防火帯づくりを行いました。
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午後はいよいよ山に火を入れます。
火をつけるのは地元の方の作業です。ボランティアは防火帯の外に火が燃え広がらないように消防団の方々とともに見守ります。
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区画の中央に火が集まっていき、燃えるものがなくなって火が消えるという地元の方の火付け技術は見事でした!
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今年は条件も非常に良く、地元の方も驚くほど、きれいに焼けました。
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参加した学生からは
「普段出来ない体験をすることができてよかった。年齢層も幅広く多くの方が気さくに話していて、楽しみながら活動できました。県外から来られた方もいたので保全活動を通して人との関係を広げることができ、良い経験ができました。」
という声がありました。

今後も様々な活動に参加していき、現場での直接体験や気づきを軸とした学びを大切にしていきたいと思います。

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地域デザイン領域

8月23日~9月2日の日程で、世界自然遺産の島、屋久島でフィールドワークを行いました。

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国際教養学科2・4年生の学生が参加した環境フィールドワーク(※今後、生活デザイン学科「グローカルフィールドワーク」に引き継がれます。)では、世界遺産の自然の姿や自然保護の取り組み、自然と密着した地域の文化や産業の実際について学びました。

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フィールドワークでは、「屋久島の森」「屋久島の水」「屋久島の海」をテーマに、屋久島の様々な場所で現地のエコツアーに参加して、体験型の学びを行いました。

屋久島の森

「屋久島の森」をテーマに、トレッキングにでかけました。縄文杉トレッキングは、1泊2日で縄文杉を目指しました。片道10kmの道のりでしたが、見るものすべてが大きな屋久島の自然。十畳分の広さの穴の空いた切り株「ウィルソン株」や樹齢7000年と言われる「縄文杉」を肌で感じることができました。

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また、海の近くにできる森、照葉樹林のトレッキングにもでかけました。人がいても知らんぷりで生活する野生のシカやサルたち、亜熱帯の樹木であるガジュマルやアコウが茂った森は、屋久杉のある高い山の中の森とは全く別の自然の風景を作っていました。

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屋久島の水

「屋久島の水」をテーマに、現地のエコツアーに参加して、カヤック体験をしました。最初は慣れないカヤック操作にメンバー全員苦戦しましたが、帰る頃にはスイスイと気持ちよく操っていました。きれいな川の水の理由や屋久島のできた歴史などを教わりながら、川の自然を満喫しました。

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白谷雲水峡は苔の森。日本一雨の降る屋久島の森は、たくさんの苔を育てます。苔に覆われた森の風景は、見たことのない自然の風景でした。苔は地面だけでなく、岩や木々を覆い尽くし、見渡す風景を緑色に変えていました。映画「もののけ姫」の風景の舞台である屋久島の自然を体感しました。

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屋久島の海

「屋久島の海」で有名なのはウミガメ。屋久島には日本最大のアカウミガメの産卵場所である永田浜があります。その永田浜で、間違って昼間に出てきてしまった子ガメに偶然遭遇、みんなで海に帰るまで見守りました。

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その後はシュノーケリングで海の自然を体感しました。とてもきれいな海の水の中で、ウミガメやサンゴ、色とりどりの魚達に出会いました。また、海から突き出した島である屋久島は、海の隣はもう山です。高い山から流れ下ってきた川の水は、海のそばでもとてもきれいで、冷たかったです。

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広島に戻る最終日には、桜島にも訪れました。桜島でのエコツアーでは、桜島の噴火の歴史やそれと寄り添いながら作られた鹿児島の文化について学びました。深い自然でできた屋久島と真逆に位置する桜島の新しい自然の風景は、自然の生命力や力強さを感じさせられました。

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今回は、現地のエコツアーでは、現地のガイドの方々から、自然の特徴だけでなく、人々と自然とのつながりや自然観光の現状や将来、自然の持つ可能性などたくさんの知識を教えていただきました。

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地域の自然とどう接し、どう用いていくか、そんなこれからの学びの大切なヒントをくれた旅になったと思います。

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