人文学部 国際英語学科 ニュース

The U.S.-Japan Council is an organization that is committed to many kinds of economic, political and social projects that strengthen the relationship between the United States and Japan. Recently, one of their programs has been the 'Japanese American Storytelling Program' (JASP), which speaks to audiences in both Japan and the United States about a range of issues, especially history, diversity, empathy, and connections between the two countries.
(米日カウンシルは、日本とアメリカの関係性をより深めるために、経済的、政治的、社会的なプロジェクトに色々な形で取り組んでいる組織です。近年、このカウンシルのメンバーにより、"Japanese American Storytelling Program"(JASP、「日系アメリカ人ストーリーテリング・プログラム」)がその一環として生まれ、主に歴史、多様性、共感、そして二国間の繋がりなど、多岐にわたることがらについて、日本とアメリカ両方の国民に向けて話をする機会を設けています。)

Recently, some Global Studies in English course (GSE) students were very lucky to be invited to an interactive session hosted by James Minamoto. Joining us online, he gave an engaging and interesting class, entitled 'Resilence'. In this story, we follow the life of a Japanese-American girl, who leaves Hiroshima for the United States, is forced back to Japan, but eventually, returns to the United States. In the course of her life, she faces challenges that are difficult to imagine, and throughout the lecture, students answered questions, explained their own feelings, and tried to put themselves in the shoes of others.
(先日、Global Studies in English(GSE)コースの学生がJASPのジェームズ・ミナモト氏の主催するインタラクティブセッションに招待される機会に恵まれました。オンラインで開催されたそのセッションで、ミナモト氏は「レジリエンス (立ち直る力)」と題し、興味深く、魅力的な講義をしてくださいました。講義の中で、ある日系人の少女が広島からアメリカに渡り、日本に強制的に連れ戻されるも最終的にはアメリカに戻ったという話を聞きました。彼女はその人生において想像もつかないような苦難に直面するのですが、レクチャーに参加した学生は質問に答えたり、自らの考えを説明したり、相手と同じ目線に立とうとしていました。)

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The JASP Program is part of the work of the U.S.-Japan Council.
(JASPプログラムは米日カウンシルの活動の一環です。)

I asked Mr Minamoto if he would share his motivations for this program, and how he felt about the session here at Hiroshima Jogakuin University.
(ミナモト氏に、このセッションを開催したきっかけと、本学でのセッションの感想を伺いました。)

"I thoroughly enjoyed presenting the story of my mother's challenges and resilience to the GSE students, as well as discussing their insightful questions and comments. Through our Japanese American Storytelling Program, we try to pass on positive messages to university students all throughout Japan - the future leaders of the country. Thank you for giving us this wonderful opportunity."
(GSEの皆さんに私の母の挑戦と再起の物語をお伝えできて光栄でしたし、また皆さんの鋭い質問や洞察力にあふれたコメントを聞くことが出来たことも喜ばしく感じました。このJASPプロジェクトを通して、日本の未来を担う大学生に明るいメッセージを伝えられたらと考えています。このような素晴らしい機会を与えてくださりありがとうございました。)

The students themselves did a good job of engaging with difficult topics and showed empathy and deep reflection when asked questions. I asked one of the students to share her perspective on the seminar:
(GSEの学生もまた、難しいテーマに懸命に取り組み、質問に対して共感や深い考察を示していました。参加した学生の1人に話を聞きました。)

"I liked how the speaker told us about the story. The message of the story can be clearly felt, and some parts I could easily relate to my own life, which impressed me greatly. I know how it feels when other people treat us differently. When I feel like giving up, I remember that life isn't always rainbows and butterflies and that there must be rain sometimes, and we must try to move on and always try our best. After this seminar, I will be more motivated, and I want to be strong, like the speaker's mother was, in facing challenges".
(ミナモト氏の話し方に感銘を受けました。ミナモト氏のお母様の物語に込められたメッセージがすごく伝わってきました。いくつかの部分は私自身の人生にも関係している部分があるように思えて、とても感動しました。他の人に違った風に扱われた時の気持ちは私も分かります。もし、この先私がくじけそうになった時、人生は楽しい事ばかりじゃなく、時には雨が降るものだということを思い出します。だからこそいつも全力で、前を向いていかなければと思います。レクチャーを通して、私はより一層やる気を貰え、ミナモト氏のお母様がトラブルを乗り越えたように、私も強くありたいと思います。)

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Through images and our speaker's skill, students could come to understand the experience of the real people in the story.
(映像と講演者の巧みな話し方のおかげで、物語に登場する実在人物の体験を理解することができました。)

In the GSE course, we are always trying to connect topics in the classroom with the real world. Through real-life stories and the generosity of Mr Minamoto and his colleagues in the JASP program of the U.S.-Japan Council, we had an enjoyable afternoon. Thank you!
(GSEコースでは、日頃から実社会と結びついたトピックを授業で扱っています。ミナモト氏をはじめとする米日カウンシルのJASPプログラムの方々のご助力、ミナモト氏を通して語られた貴重な実体験によって、素晴らしい午後のひとときをもつことができました。ありがとうございました!)

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キャリア・スタディ・プログラムの授業で、teachingのグループでは、「広島女学院大学の魅力と課題」というテーマでの協働的課題解決型学習をしてきました。グループごとにテーマに沿った内容を考え、仲間と深め、自分たちの考えを英語で伝えます。発表会は1・2年生合同で実施しました。

今回の発表会では、2年生が司会・進行、撮影、計時を担当してくれました。まずは、全員が円になって英語で自己紹介をするところから始まりました。

そして、それぞれのグループからの発表です。どのグループもグループ名の紹介から行われましたが、その命名の理由がユニークでおもしろいものでした。本題である「魅力と課題」についての発表では、普段学校生活を送っている学生ならではの感じ方による内容が示され、興味深かったです。課題への解決案として、斬新なアイデアを提案してくれたグループもあり、クリエイティブな一面も垣間見える発表会となりました。異学年合同で行ったこともあり、お互いに学べる部分もあり、刺激を与え合い、よい学びの時間になりました。

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以下に、今回の活動の振り返りをご紹介します。

○ 仲間とグループ活動をするには、みんなをまとめる力や、自分から意見を言う力、意見や考えに対してみんなで討論する力が必要です。CSPの授業は、その力を伸ばすことができたり、自分が思いつかない考えを知ることができたり、活動を通して自分が改善するべきことを気づくことができたりするために必要なことであり、またそれは社会に出ても役に立つことだと考えました。

○ 自分一人で行うプレゼンテーションでは、自分の言いたいことを好きなように言えますが、「ここはもっとこうしたほうがいいんじゃないか」と言ってくれる仲間がいないことが欠点だと思います。その点グループワークでは、自分が最初はこれでいいと思ったものでも、仲間がどんどんアイデアを出してくれて自分が想像していた以上のプレゼンテーションを作り上げていくことができたと思います。また、グループで行うことによって、知識を得るだけではなく、自分で行動する力や伝える力を伸ばすことができたと思います。

○ それぞれの良さを活かしながら、課題に取り組むことが出来る。そして人それぞれで感じ方が違うため、自分にとっての改善点を第三者の目で見てもらえるため成長にもなると思う。

○ 仲間と協力することの大切さを学べると思う。また、自分の意見をきちんと相手に伝えるために、どのような表現で表す必要があるか考える力が身につくと考えられる。また、同じチームの人の意見を聞くことで、新たな発見をすることが可能になる。

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○ 他者と協力してある物事を発信することは、自分になかった視点や気づきを共有して活動しなければならないので、また新たに学ぶことが多くあると思う。その点では、他者と共にスキルアップにもつながり、次回へ活かすことができると考える。

○ 自分の周りの世界に目を向け、じっくりと考えるよい機会になりました。また、異学年で同じテーマについて探究し、発表を共有することができたのは、双方にとって大きな学びや気づきが得られたと思います。また、このような機会を持てたらうれしいです。

○ 今回は、手を使ってプレゼンしようと思っていましたが、緊張してずっと手を後ろに組んで話していたのでそれがとても悔しかったです。最初は先輩と発表することにとても緊張していましたが、終わってみるととても良い勉強になったと思います。先輩のプレゼンは、スライドもわかりやすく、英語の単語も私たちが使ったような簡単な単語ではなかったので凄いと思いました。完璧なプレゼンではなかったですが、みんなで協力して取り組んだので団結力がでた気がします。

○ 今回の活動を通してグループワークの能力が少し伸びたのではないかと思います。授業内に与えられた時間だけではプレゼンテーションを完成させることができず、不安に感じていましたが、授業外で仲間とやり取りをすることで以前より積極的に他者と交流することができたと思います。原稿を読まずにプレゼンテーションをすることが初めての体験だったので最初は不安に感じていましたが、原稿を見ないことによって全体を見渡すことができたり、プレゼンテーションの内容がより頭に入ったりといった長所を見つけることができました。

○ 私たちのグループは最初あまり上手くいっていませんでしたが、話をしたり練習をしたりすることによって、グループらしいプレゼンができたのではないかと思います。文章を少し覚えて話しているなと感じるようなプレゼンだったかもしれませんが、みんなが一生懸命取り組んだおかげで私にとっては成功だと思います。そして少し成長できたのではないかと思います。このグループで行うことが出来て、良かったなと思っています

○ 初めてグループに分かれてプレゼンをしてみて、最初は上手くいくか、1年生よりは良いものが作れるか不安ではあったが、本番では同じチームの人と協力して、何とか終わらせられて良かったし、達成感を味わうことができた。また、自分たちとは違う女学院の魅力や改善点を見つけられることができたり、違う英語表現で話していたりしていて良い勉強になった。さらに、初めて1年生と一緒に授業を行ってみて、1年生の中にも同じ教職を目指している人もいると思うので、お互いこれからも仲良く、夢に向かって頑張っていきたい。

○ 今回は限られた時間の中で行ったプレゼンテーションなので急いで案を絞り出して、原稿を作って、パワーポイントを作った。もっと早く取り組むことができたらより満足するプレゼンテーションができたのではないかと思った。しかしながら、グループとして協力しながら改善しつつ完成することができたのでやりがいを感じることができた。次回はより練習を重ねて他者へ伝える力を養うことができたらいいと思う。

それぞれの視点からの振り返りがなされました。ここで得た学びや気づきを次回以降の学習活動に生かしていけるといいですね。

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みなさんは空港や飛行機についてどんなイメージを抱きますか。
キレイでオシャレでカッコいい? 滑走路に駐機している飛行機の大きな翼や航空会社のロゴを見ると、誰でもウキウキして空の旅に対して興味や憧れを抱くことと思います。航空会社の制服に身を固めた、機長や副操縦士、客室乗務員、グランドスタッフなどをターミナル内で見かけると、つい目を奪われてしまうのではありませんか。

過去2年間にわたり、コロナ禍の影響で、航空業界は観光業や宿泊業と同じく深刻な経営難に追い込まれました。その結果、国際線はいうまでもなく国内線も大幅な減便を強いられて、空の旅が敬遠される期間が続きました。
しかし、航空会社や空港への就職を希望する学生の数が激減することはなく、やはり航空業界は人気のある業種です。

キャリア・スタディ・プログラム(CSP)の目標は、「自分が興味のあるキャリア(業界や職種)を視野に入れながら、将来の仕事へのイメージや基礎知識を培うとともに、アクティブ・ラーニングをとおして総合的な英語のコミュニケーション能力を身につけること」ですが、私が担当するCSPの授業(エアライン)では、英米で出版された教科書を用いて航空業界で使用される英語を学びます。

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中学・高校での英語学習がすべての基礎

たとえば、次の文章はどんな場面で用いられますか。各文の構造と意味を的確に理解することができますか。

Ladies and gentlemen, we would like to welcome you to Haneda, Tokyo International Airport, where the local time is 11:30 am. For your safety, please remain seated with your seatbelt fastened, leaving all items of hand-luggage safely stowed, until the seatbelt signs have been switched off. On behalf of the captain and the entire crew, we would like to thank you for flying with us Gaines Airlines and look forward to serving you again.

これは、国際線の長距離フライトが羽田空港に到着した際に機内で流すアナウンスです。各文の構造とイディオムを確認してみましょう。
実は、中学と高校で学んだ文法事項をマスターしていれば、知らない単語の意味は別として、全文の意味を大まかに把握することが可能です。

on behalf of ~ ~を代表して/~の代わりに
entire 全体の/全部の
where 関係副詞 そして、そこでは
remain +補語 (補語の)~な状態のままでいる
with +名詞+補語 目的語=名詞を(補語の)~な状態のままで/~な状態に保ちながら
leave+目的語+補語 目的語を(補語の)~な状態のままに(放置)する
leaving 現在分詞を用いた分詞構文 ~しながら
 例: She came home singing a song.
stow しまい込む/片付ける stowed は過去分詞
until 接続詞 ~するまでずっと
has been switched off 現在完了受身形

文章全体の意味は次のとおりです。自然な日本語に訳すことができましたか。

「乗客の皆様、本機は羽田、東京国際空港に到着いたしました。ただいまの時刻は午前11時30分です。安全のために、ベルト使用のサインが完全に消えるまで、お手荷物は前の座席の下に置いて、シートベルトを締めたままで座席にてお待ち下さい。本日はゲーンス航空をご利用下さいまして、誠にありがとうございました。機長ならびに客室乗務員を代表して御礼申し上げます。皆様にまたお目にかかれますように。」

ESPとしてのAviation English(航空英語)

ESPはEnglish for Specific Purposesの略で、「特定目的のための英語」という意味です。航空業界(操縦士、客室乗務員、航空管制官など)に限らず、医療、薬事、看護、エンジニアリング、IT、音楽、スポーツなど、ほとんどすべての職域で業界特有の語彙や表現を用います。
Aviation EnglishもESPのひとつです。プロフェッショナルとして活躍するためには、各業界の専門用語を学ばなければなりません。
では、次の英単語のうち、いくつの意味が分かりますか。8つ以上を知っている人は航空業界に詳しいと言えます。

(1) boarding pass 搭乗券
(2) domestic flight 国内線
(3) long-haul flight 長距離便
(4) briefing/debriefing フライト前/後の打ち合わせ
(5) overhead compartment 機内の頭上の物入れ
(6) turbulence 乱気流
(7) galley 機内の厨房・調理スペース
(8) transfer  乗り継ぎ/乗り換え
(9) disembarkation card 入国審査用カード
(10) immigration officer 入国審査官

では、「客室乗務員」は英語では何といいますか。キャビンアテンダントやCA(cabin attendantの略)は和製英語です。
正確には、flight attendant または cabin crew と言います。ただし、cabin crew は people や staff と同じく集合名詞ですので複数扱いです。

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航空業界で働くためのマスト

客室乗務員と聞いて、あなたはどんなイメージを思い浮かべますか。オシャレな制服、ペラペラ話せる英語力、優しいスマイル、一定以上の身長、整った容姿や髪型などですか。そのようなステレオタイプなアイデアは当たらずして遠からずに過ぎません。客室乗務員として採用された人の中には、小柄な体型の人や、海外渡航の経験が全くなく英語力がそれほど高くない人もいます。

客室乗務員やグランドスタッフが「接客業」と呼ばれることがよくありますが、実は正確な捉え方ではありません。どちらの職業も、航空機による輸送により乗客を目的地(行き先の空港まで)安全に送り届けることを目的とします。
たとえば客室乗務員の場合、機内で飲食物を提供する「サービス要員」としての業務は二次的なものであり、「保安要員」としての役目が主たる業務なのです。そのバランスは、サービス1に対して保安99とまで言われます。つまり、人の命を預かるという重大な責任を負う職業なのです。
したがって、新任者の研修においてはほとんどの時間が保安要員としての訓練に割かれます。

では、客室乗務員やグランドスタッフに求められる資質や能力とはどんなものでしょうか。いうまでもなく、時間的に不規則になりがちな仕事ですし、非常時には迅速で機敏な行動が必要なので、丈夫で元気な身体と体力が欠かせません。
さらに、言葉使い、身だしなみ、礼儀作法、立ち居振る舞いなど、様々な要件を備えておく必要があります。とりわけ、乗客の命を守るためには、とっさの判断力に優れ、責任感に満ちた人格の持ち主であることが求めまれます。機転を利かして先取りの行動をしたり、他人の心中を察してそれを気遣いや気配りのかたちで実際の言動として体現できたりする「心の機敏さ」も必要です。

そのためには、学生のあいだにどんな勉強や準備をすればよいのでしょうか。TOEIC600点以上ならびに英検2級以上に合格するのは当たり前ですが、「頭の訓練」にも果敢に挑戦して下さい。非言語分野、特に算数や数学の問題を解くことをとおして脳細胞を刺激し続ければ、論理的な思考力が増して頭の回転が速くなります。

航空業界では、認知的なレスポンスの速さが大切です。それゆえ、SPIやWebテストのような、基礎学力や一般常識に関する学科試験(業界ではこれらのテストを「適性検査」と呼びます)において一定レベル以上に到達しなければ航空業界で働くことはできません。CSPの授業中にそれらの過去問題を解くことまではしませんが、適性検査について絶えず注意を促すとともに1・2年次のうちに準備を始めるよう指導しています。

また、何かのスポーツをするか毎日適度に体を動かすかなどして体力や根気を養うとともに、遅刻や欠席をしないよう体調管理に留意して規則正しい生活を送って下さい。

昨今の航空就活の現状

国内外の航空会社は、以下の3種類に大別されます。

(1) ANA、JAL、British Airways、Air FranceなどのようなFSC(full service carrier)
(2) IBEX、Star Flyer、Fuji Dream AirlinesのようなRA(regional airlines)
(3) Spring Japan、Peach、JetstarのようなLCC(low cost carrier)

コロナ禍以前も客室乗務職はとても人気のある職業でしたので、就職活動における競争倍率はJALとANAの大手2社の場合、毎年約60倍でした。2020年春のコロナ禍以降は、JAL及びANAとその系列グループ会社のすべてが新卒の採用を中止した結果、RA数社の求人に応募が殺到したために競争倍率は300倍を超えたと言われています。2023年度の採用においても同じ状況が続くと予想されているために、航空業界への就職をめざすためにはそれ相応の覚悟と情熱をもって、辛抱強くそして着実に学び続けることが必要です。

最後に

私の研究室にはAIR LIBRARYと名付けた、雑誌と飛行機の模型のコレクションがあります。おそらく国内で入手できる、航空業界関連の書籍や資料の大半が揃っており、CSPの履修者はもとよりアカデミック・リサーチ(3・4年生対象の卒業研修セミナー)の履修者が就活で自由に活用できるようにしています。

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私が担当するCSPの授業では、航空業界で用いる英語はいうまでもなく、客室乗務員同士の英語の会話や航空業界に関する新聞やインターネットの記事などをとおして、航空業界全般について学びます。
しかしながら、大学卒業後の個々の学生のキャリアまでを束縛するものではありません。少々難解な英文や中学・高校では全く習わなかった単語や熟語をはじめ、発話速度がとても速くてリアルな、容赦のないリスニング教材などに触れることにより、「タフな英語学習者」になって欲しいと願っています。

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「英語科教育法Ⅳ」の授業では、教員として教壇に立つ時を想定し、また、教育実習に備えて模擬授業実習を行ってきました。一人ひとりが中学校・高等学校の文部科学省検定済教科書から単元を1つ選択し、その単元についての学習指導案と授業を行う時間の本時案を作成しました。その指導案に従って、クラスメイトを生徒に見立てて授業を行いました。

今回で模擬授業を行うのは2回目となりました。学生の皆さんは、1回目の模擬授業実習で得た学びや気づき、助言等を意識した授業づくりをめざしました。また、2回目の今回は特に、「オーラルイントロダクション・オーラルインタラクション」と「文法説明」を重点課題として設定し、その2つの部分についての授業実践に挑戦しました。

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それぞれの授業からは、1回目に得た課題点を克服しようとする努力の跡、姿が見られました。また、生徒たちにより理解してもらうにはどうしたらよいかを考えた工夫もあちこちに見られるようになってきました。それぞれの授業後に行う学生相互のフィードバックの時間も、その内容が前回より格段に豊かなものとなり、他者の授業を観る視点も成長してきたことが感じられました。

以下に、学生の皆さんのリフレクションをご紹介します。

【振り返りの視点①】
1回目と2回目の模擬授業実習を比較して、その学びが生かされ、自分が成長したと感じられる点はどのような点ですか。

〇文法説明の際のスムーズさや生徒とのやり取りが成長した。どのように説明すれば分かりやすいか、また生徒にどのような投げかけをすることで生徒が自分で考えることが出来るかなどに意識を向けたため、成長できたように感じる。

〇よりスムーズな導入からそれ以降の流れや、生徒とのアイコンタクトややりとり。生徒全員をきちんとみていると行動で示すことが大事だと学び、実際に活かすことができた。

〇教科書の開閉のタイミング、自然に本文へ入っていけるような流れを掴むことができた点。また、対象の発話量や理解度を考えた授業の展開。

〇テンションの使い分けが今回の模擬授業で大きく学んだ点であった。最初は明るく、元気にやればいいのかなと思い授業に取り組んでいたが、やはり教師は授業でのテンションの使い分けで生徒の興味を高めたり、集中力を引き出しているなと気づき、最後の模擬授業でそれを活かすことができた。

〇数をこなしたことで緊張しにくくなったと思います。また、授業者としてのふるまい方、生徒とのアイコンタクトの取り方、生徒から見てどのように説明したらわかりやすい授業になるかといった視点を少しずつ身に付けることができたと思います。

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【振り返りの視点②】
1回目と2回目の模擬授業実習を比較して、2回目で特に学びとして得られたことはどのようなことですか。

〇スライドの使い方や、オーラルインタラクション、文法説明の仕方。授業の流れは今までわかっていたけど、内容を追求していくような授業の作り方を知らなかったため学べた。

〇文法説明、とくに復習しながらも新たなことを学ぶための細かい説明。色を使いながらどうすればわかりやすく行うことができるのか考えることができ、よりわかりやすい授業の作り方を1つ得られた。

〇オーラルインタラクションとオーラルイントロダクション等の導入の仕方を特に学ぶ事ができた。自分の中では導入となると一般的なものしか思いつかなかったが、ほかの模擬授業を見てクイズを使って導入を図ったり、様々な写真を見せて導入を図っていて、様々な導入の仕方を学ぶ事ができた。

〇センシティブな内容を扱うときの扱い方、例文の時制をきちんと意識すること、文法説明の方法を学ぶことができた。

【振り返りの視点③】
1回目と2回目の模擬授業実習を経験して、今も不安なことや今後の課題として自分が認識しているのはどのようなことですか。

〇授業や生徒との会話において、正しい英語や言い換えなどの知識量。勉強する必要がある。

〇緊張して声を発しているときに詰まったり、当てようか悩んでしまって間ができて結局生徒側に助けてもらうようなことが起きてしまったので、積極性というのが今後の課題だと思います。また、英語の発話量、練習量が全然足りていなくて、イメージでは持っていてもそれが発揮できていないので、イメージだけではなく、それを実践する力が必要だと考えています。

〇今後の課題はやはり英語力である。英語力がないと英語で唐突に生徒に質問したり、生徒の答えを口頭で直したりする事が出来ないからである。

〇オーラルインタラクション、文法説明、細かいところの自分自身の発言。

〇見やすい板書の仕方、英語の発話。

それぞれの学びの跡が振り返りから見てとれます。次からはいよいよ最終ラウンドに入ります。これまでに得た学びや気づきを生かしつつ、さらなる授業力の向上をめざして取り組んでくれることでしょう。

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12月12日(日)に本学でクリスマスオープンキャンパスが行われました。

学科イベントの時間には、学科の説明を行い、その後クリスマスソングを使った模擬授業を行いました。模擬授業の最後には、基礎英語担当の英語ネイティブ教員が学生スタッフのみなさんとともに、"Twelve Days of Christmas"の歌で盛り上げてくれました。その後、クリスマスモード一色で装飾した学科の展示スペースで参加された皆様をお迎えし、展示を見ていただいたり、学生スタッフや学科教員とのトークを楽しんでもらったりしました。

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Let's sing Christmas songs--模擬授業での様子--

オープンキャンパスでは、毎回在学生が学生スタッフとして学科のイベントを手伝い、盛り上げてくれます。彼女たちは、オープンキャンパスには欠かせない存在です。今回は、その学生スタッフとして準備や運営に尽力してくれた国際英語学科2年のT.S.さんが感想を寄せてくれました。学生の生の声(しかも、英語で!)をみなさんにご紹介します。

I enjoyed the Christmas campus day as a volunteer today. It was a good opportunity for me to rediscover HJU's appeal points through this event, so I thought I want to tell high school students these points more and more. In addition, I could get a skill to interact with many people because I talked to high school students and their parents. On the other hand, I took today's mock class together. I enjoyed listening to some Christmas songs and singing "The Twelve Days of Christmas". In the future, I'm going to try what I want to do proactively to fulfill my dream.
(今日は学生スタッフとしてクリスマスオープンキャンパスのお手伝いをしました。今回のイベントは私にとって、広島女学院大学の魅力を再発見する良い機会となりました。高校生のみなさんにもっともっとその魅力をお伝えしたいと思いました。たくさんの高校生や保護者の方とお話をすることができ、コミュニケーション力を伸ばすこともできたのではないかと思いました。また、今日は模擬授業も一緒に体験しました。クリスマスソングを聴いたり歌ったりして楽しむことができました。「クリスマスの12日間」も仲間と楽しんで歌うことができました。今後は、自分のやりたいことに積極的に取り組み、自分の夢の実現に向けてがんばっていきたいと思います。)

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学科の展示スペースでは、学生スタッフが高校生の皆さんの様々な疑問・質問にお答えします

T.S.さんは、入学以来毎回オープンキャンパスのイベントで学生スタッフとして力を貸してくれています。T.S.さんのメッセージから、このオープンキャンパスのイベントでの経験や学びを、自分の将来への糧としてもとらえようとする前向きな気持ちが伝わってきます。私たち教員も大変うれしく思っています。
ぜひ、広島女学院大学に興味がある皆さん、T.S.さんのように前向きな大学生活、充実した学校生活をともに送ってみませんか。多くの学生が学内外で幅広く活躍してくれることを期待しています。

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国際英語学科のオープンキャンパス学生スタッフ

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