人間生活学部 管理栄養学科 ニュース

 2022年11月26日(土)に、卒論委員の石長先生ほか、ご関係の方々にお世話いただき、管理栄養学科の卒業論文発表会が開催されました。①.jpg

 今年は各研究室から以下の16題の発表があり、会場では発表に臨む4年生、これから研究室配属になる3年生、そして教職員が、各ゼミの研究成果発表を聴きました。

  • 長寿食栄養素成分の神経分化への影響(野間研究室)
  • 日常生活でのレクリエーションの達成感および活動中の香刺激がおよばす食欲への影響 第1報(石長研究室)
  • 日常生活でのレクリエーションの達成感および活動中の香刺激がおよぼす食欲への影響 第2報(石長研究室)
  • 水中競技選手における栄養管理(下岡研究室)
  • 幼児期の箸の持ち方に関する実態把握と食育の検討(下岡研究室)
  • 大根の物性・嗜好性に及ぼす加熱調理条件の影響(渡部研究室)
  • 女子大学生における食生活と健康食品および食品表示利用状況の検討(市川研究室)
  • 青えんどう豆を用いた新しい食品に関する研究(佐藤研究室)
  • がん抑制タンパク質p53によるNF‐κB活性化経路の制御機構(土谷研究室)
  • EGCG(エピガロカテキンガレート)の抗炎症作用と抗がん作用(土谷研究室)
  • TCA回路の中間代謝物質 (フマル酸、イタコン酸)によるネクロプトーシスの抑制機序について(土谷研究室)
  • 小児食物アレルギーデイキャンプでの取り組みと課題 ~第13報 ~(妻木研究室)
  • おせち料理の経験 ・喫食状況 ―中国地方5県の比較―(近藤研究室) 
  • うつに効果的であるとされる献立の検討(吉廻研究室)
  • 認知症サポーター養成講座による管理栄養学生の意識変化について(吉廻研究室)
  • 加熱を取り入れた浅漬けの安全性の向上に関する基礎的研究(村上研究室)

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 1演題ずつの発表後の質疑応答では、会場の教職員、4年生、3年生から、多くの質問や助言があり、発表者たちは時に相談し合いながら、すべての質問に対して回答しました。多くの研究室では、研究期間は10ヶ月に満たないのですが、その間で得た研究成果を、会場の方々に、力を尽くして伝えようとする姿勢が感じられました。ゼミの皆で自信をもって創り上げていることが、発表時のチームワークから分かりました。

⑥.jpg 会の終わりに、管理栄養士養成課程担当主任の土谷先生から、総評がありました。

 4年生の発表からは、分かりやすく伝えるようにする努力や配慮が伝わり、その結果、発表内容が興味深く感じられたこと。研究デザインを考える難しさはあるが、ゼミのメンバーで協力して乗り越えてきた事実を今持っていること。そして、このメンバーで苦労してきた経験や、絆を大切にしてほしい。研究の難しさに立ち向かってきた経験を、今後に活かしてほしい、との言葉がありました。

 さらに、多くの方々が3か月後に国家試験を受験することになるが、がんばってほしい。4年生皆が、得られた経験を活かして、今後がんばっていってほしい。との激励の言葉がありました。

 季節は冬となり、4年生は卒業まで4か月です。卒業研究をやり遂げた事実を胸に、力強く歩み続けていただきたいと思います。

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11月14日(月)に、管理栄養学科食育サークルの学生有志が、もみじ銀行本店の旧社員食堂で【しまなみリーフ】を使った試食イベントを実施しました。

【しまなみリーフ】は、株式会社アド・カスタム岡本様が尾道市因島で栽培されている因島固有の葉野菜で、10月から3月が旬の野菜です。 仲介役のもみじ銀行因島田熊支店からの依頼を受け、昨年度から【しまなみリーフ】の販売促進のため、学科で学んでいる専門知識や技術を生かし、多くのレシピを開発しています。

試食イベントの様子やレシピについて「大学からのお知らせ」で紹介していますので、下記リンクまたは画像をクリックしてぜひご覧ください!

2022年11月21日 もみじ銀行本店にて【しまなみリーフ】を使った試食イベントを実施しました。学食 にも登場!

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先月(10月4日)の創立記念礼拝で管理栄養学科では廳 有里さんがゲーンス学術奨励賞を受賞されました。この賞は各学科の4年生1名に贈られる賞であり、廳さんはこれまで、非常に優秀な学業成績を収めるとともに、充実した学生生活を送られてきました。今日は、受賞者の廳さんに頂いたメッセージを掲載します。

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大学生活を振り返って

廳さんはこれまで、学業とサークル(表千家茶道部)を中心に、学生生活を送られてきました。よい思い出としては、1年生の時に表千家茶道部での茶会のお点前で、亭主と半東(はんとう)をどちらも出来たことだそうです。後のコロナ禍では、サークルやボランティアなど、取り組みたいと思っていたことが、なかなか出来ない時期が続きました。ボランティアも、1,2年生の頃はたくさん出来ていたのですが、それから以後はコロナ禍での制限がかかるようになりました。ただ、その状況の中でも、料理コンテストに応募するなど、友達とともに取り組み、楽しいことは多かったそうです。

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自身のこれからのこと

春からは給食委託会社に就職されます。『いつまでも健康的に過ごしてほしい』という人に対する思いがあり、特に働く世代に対してのアプローチをしていきたいとのことです。高校時代は調理師の勉強をしながら、特に美味しさを追求されていたのですが、日々の食生活を考えるうちに管理栄養士を目指すようになり、今は、『人が健康なままでいられる美味しい料理を作っていきたい』との思いがあるそうです。ずっと長く健康的にいてほしい、という人に対する強い思いが、廳さんの言葉の中にはありました。

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後輩へのメッセージ

『どんどん挑戦していってほしい』とのメッセージを後輩の皆さんにいただいています。

「コンテストとかボランティアとか、(コロナ禍での制限があっても)いろんなことに挑戦してきたことが、4年生になったときに、やっていてよかったなという思いに繋がりました。旅行が好きなので、広島県以外の所にも行きたかったのですが、今できることを考えながら行動しました。今コロナだからと思わずに、できることにどんどん挑戦していってほしいです。」

廳さんとみなさんの思いが、明るく展開していく未来が見えます。
今できることに挑戦してゆきましょう。

廳さん、お話ありがとうございました。
受賞おめでとうございます。

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管理栄養学科の食育サークルは、安芸太田町の特産品である祇園坊柿を用いた商品開発に取り組んでいます。

商品を開発するにあたって、祇園坊柿について理解を深めるため、10月29日(土)に安芸太田町に行ってきました。
午前中は、道の駅で町の特産品の市場調査を行い、商品開発に向けてのアドバイスをいただきました。
昼には安芸太田町の名物漬物焼きそばや田舎寿司、祇園坊柿を使ったシャーベットを試食しました。

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午後は安芸太田町寺領地区の安芸太田元気村で柿の収穫と加工を体験しました。初めての収穫体験で器具の使い方を教えていただきました。

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あおし(渋抜き)柿の試食や、干し柿の加工を見学しました。干し柿が一度に硬くなり過ぎないよう行う「もみ作業」を手伝いました。

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プロジェクトメンバーの感想

 安芸太田町で道の駅の視察や柿の加工場の見学、柿の収穫、干し柿の手揉みなど、沢山の貴重な体験をさせていただきました。 干し柿の吊るしや手揉みを手作業でされていることを知り、驚きました。祇園坊柿に携わる方々や地元住民の方々が、祇園坊柿を愛していることがとてもよく分かりました。地元の皆さんが愛する祇園坊柿をさらに多くの人に愛していただけるよう、商品開発に尽力したいと思います。 今回の見学で学んだことを、今後の商品開発に活かしていきたいです。【M.K】

 収穫体験や干し柿の作業は一度もしたことが無く、とても貴重な体験ができたと思いました。また、干し柿の作業は手作業が多く丹精込めて作られているのだと感じる事ができました。 祇園坊柿についての説明や祇園坊柿を使用した商品を食べてみて、より一層よい商品を作りたいという思いが強くなりました。【H.E】

 ソフトクリームやアイスバー、シェイクなど祇園坊柿を使用した様々な商品を安芸太田町で食べました。また、祇園坊柿の収穫や干し柿を作る体験を通して祇園坊柿への思いが深まりました。今回の視察で学んだ知恵を活かして、商品開発に励みます!【H.K】

 祇園坊柿の収穫体験や干し柿の作業を体験しました。農地の広さや、皮むきや紐に柿をつける作業を見て、私が体験した以上に大変なのだろうと感じました。一方で、それほど手間と時間がかけられている祇園坊柿だからこそ、あそこまでおいしいものが作れるのだろうと感じました。そのため、生産者の努力を無駄にしないように、次は私たち食育サークルの部員の力で、おいしい柿をさらにおいしく感じてもらえるような商品を提供したいと思いました。【Y.K】

安芸太田町地域商社あきおおたならびに元気村の皆様、大変お世話になりました。今回の経験をもとに商品開発に向けて取り組んでいきます。

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食育サークル

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 10月20日(木)の木曜日チャペルにて、食育サークル部長、管理栄養学科3年生の菅 葉菜未 さんより『るうてる食堂クレヨン活動報告』のお話がありました。この活動は、日本福音ルーテル広島教会の立野先生にご縁を頂いてのものです。先日の学科ニュースでも紹介していますので、是非ご覧ください。

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 るうてる食堂は、こどもだけではなく、幅広い年代の方が参加できるのが特徴です。いろいろな人と繋がることができる場であり、親子で参加している方、子ども2人だけ、お年寄りの方、赤ちゃん連れの家族など、様々な方が訪れています。

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 るうてる食堂は、参加者同士が知り合うきっかけになったり、情報共有の場所ともなっています。いろいろな人とつながることができるので、安心感がうまれ、SDGsの10と11の目標達成にも寄与しています。

 10. 人や国の不平等をなくそう
 11. 住み続けられるまちづくりを

 また、賞味期限が近い食材、出荷期限に外れた食材も用いるため、フードロス削減に貢献し、SDGsの12(つくる責任つかう責任)の目標達成にも寄与しています。 

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 活動には、4月から8月前半までは、第2第4火曜日に、配膳作業を中心として携わらせていただいたとのことです。そして、8月23日には、学生9名での『女学院ごはん』提供を、調理業務を含めてさせていただくことになりました。

IMG_2947変更.jpgIMG_2951変更.jpg 当日は、ボランティアの方々や先生方、参加した学生など全員の協力を得て、無事提供することができました。実施後にサプライズでいただいた参加者の直筆の感想からは、その筆遣いからどんな方が書いてくださったのか楽しく想像するとともに、『苦手だったのに食べてくれた』とのお母さんのメッセージなどからは、がんばって立てた献立が相手の方に伝わった喜びを戴きました。
 また、調理場に何人入るか、教会にある調理器具の把握も必要であり、大学での大量調理実習は経験していても、それとは違った環境で同じような食数を作るとなると、難しいという発見もありました。

IMG_2957変更.jpg るうてる食堂でのボランティアでは、家族や子どもたちが楽しそうに食べてくれていることが、喜びだったとのことでした。
 第2弾への期待も大きいようです。またぜひ、ご活躍くださいね。

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