1~2年生のときに自分が目指すキャリアについて学びながら英語の力を高める、国際英語学科の特色の一つ、CSP(キャリア・スタディ・プログラム)があります。ここでは、2年後期に履修するCSPⅢのティーチンググループ(担当:関谷)の取り組みを紹介します。
CSPⅢでは、英語を学ぶ様々な活動を自分たちの手で作り、先生役として他の受講生に指導する体験をします。具体的には、週末などに定期的に開催する短期集中英語養成コース (ITC: Intensive Training Course of English) に向けて準備を進めます。このコースには、CSPⅠの受講生(1年生)のほか、学科内外から希望者が参加します。毎週の授業では活動内容を考え、教材や必要な道具を作成・準備し、説明や司会進行のリハーサルをします。
実際の活動内容は多岐にわたり、Song Transcription(歌の書き取り)、Loudspeaker(ディクテーションとシャドーイングを組み合わせたグループ活動)、Discussionなどを行います。実際の準備の様子をご覧ください。
活動づくり・準備の様子1(2019年10月撮影)
活動づくり・準備の様子2(2019年7月撮影)
参加者の興味が持ちそうな素材は何か、機材や道具の準備はどうするか、わかりやすく見やすいワークシートはどう作るか、活動中はどうやって英語で指示をするかなど、考えるべきことはたくさんあります。過去に先輩たちが作った優れた素材は、現受講生がよりよいものを作るために参考にするという形で受け継がれています。
Discussionの活動に使われたワークシート1
Discussionの活動に使われたワークシート2
今回はITCの活動の様子そのものではなく、作り上げていくまでの過程について紹介しました(実際の活動の様子については過去の記事、「ITC短期集中英語養成コース」をご覧ください)。
CSPティーチンググループでは、すでに学年の垣根を越えて活動をしていますが、将来的には教育現場で活躍する本学の卒業生や、その生徒さんたちとも協力して一つの学びのコミュニティを築いていきたいですね。
大学生は、大学での授業以外にも様々なことに取り組んでいます。今回の記事では、国際英語学科3年生にこの夏に体験した旅行代理店でのインターンシップの様子を報告してもらいます。
このインターンシップは、キャリア・スタディ・プログラム(通称CSP)で1年次後期から2年次末までの1年半、7つの業界ごとにクラスに分かれてその業界の知識を修得し、英語力を高め、その集大成のCSPインターンシップとして、企業や団体での職業体験を行ったものです。7つの業界のうちの一つが観光業で、今回のインターンシップでは2名の学生がひろでん中国新聞旅行で研修を行いました。
インターンシップでは、カウンター業務や、取引先への営業の同行、旅行の企画、子供向けの英語学習プログラムの教材づくりなど、様々な部署の仕事に携わり、教室の中での学びではわからない、旅行業界の業務の多様さに触れることができたようです。
それでは、2名の学生の体験談をご紹介します。
カウンター業務でお客様への接客や案内を行い、コミュニケーションの難しさと面白さを体感しました。
私は今回のインターンシップで、笑顔で挨拶や接客を行うことやどんな業務でも常にお客様の立場で物事を考えることに最も力を入れました。その結果、インターンシップで自分の長所であるコミュニケーション能力をさらに磨けたと同時に考える力を十分に養うことができ、自分自身の成長に繋がりました。
またインターンシップを通して、旅行業界の知識はもちろん、働く上で大切な知識など多くの事を学ぶことができました。その中でも、ツアー企画や観光案内など様々な業務を実際に体験させて頂いた際、どの業務も会社の利益とお客様のニーズの両立を大切にしていることが分かりました。
インターンシップで学んだ多くの事を就職活動や社会人になった際に生かし、会社にもお客様にも貢献できる人材になりたいです。(H.H.さん)
旅行会社主催の子供向け英語学習プログラムの教材の準備の様子。
私は旅行業に興味があり、今回のインターンシップでは旅行業の業務理解を深めることを目標として参加しました。以前から旅行業について調べていましたが、実際にインターンシップで営業部や商品企画部の業務を体験することで知ることができた業務が多くありました。社員の方々からお客様と接する際の心得や仕事のやりがい等のお話をうかがい、ホスピタリティの精神を持つことが大切であるということを学びました。
また、ツアープランニングを体験し、広い視野で考えることが必要であると気づき、様々な資料から観光スポットを見つけ出したりお客様のニーズを考えたりと試行錯誤しながら完成させたことで柔軟な思考力を身に着けることが出来たと感じます。
今回のインターンシップで多くの経験と知識を得ることができ、学んだことをこれから活かしていきたいです。(Y.M.さん)
インターンシップで学んだことを踏まえて、自ら旅の企画を行い、プレゼンテーションを行いました。
二人とも、それぞれ目的意識を持って今回のインターンシップに臨み、観光業界の仕事だけでなく自分自身に関しても多くの発見があったようです。
新型コロナウィルス感染症の流行により、人との関わりを持つことが難しく、また観光業が大きな影響を受けていることもあり、インターンシップの実施も危ぶまれていましたが、そのような中でもひろでん中国新聞旅行の皆様のおかげで2週間の研修を実施することができました。
今回の研修で感じたこと、学んだことを、これからの学生生活や就職活動などの様々な場面で活かしてほしいと期待しています。
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今回は、授業紹介として「キャリア・スタディ・プログラム(以下、CSP)」のツーリズム(観光業)のクラスでの取り組みを紹介します。CSPは1年次後期から2年次後期までの計1年半、キャリアについて実践的に学ぶ科目です。7つの業界・業種ごとに分かれ、少人数生のゼミ形式で各クラス工夫を凝らした授業を行っています。
2年次後期の 「CSP III」 ツーリズムの授業では、一学期間かけて広島の 「One Day Tour」 を企画し、ツアーを紹介する案内フライヤーを英語で作成するプロジェクトを行いました。学生たちはグループに分かれてリサーチを行い、広島の見所を発掘し、旅のテーマを決めてルートを作り上げました。学生の体験談を二つご紹介します。
初めてのフライヤー製作で少し戸惑いもありましたが、班のみんなと協力しながら自分たちでツアープランニングをしたり、実際に現地を訪れツアーをまわってみたりとたくさん時間をかけて製作したので、出来上がった時の達成感はとてもありました。フライヤーを製作する際にこだわった点は、ターゲットに合わせたデザインにしたことです。私たちの班は20代女性をターゲットにしたため、デザインはピンクをベースに女性らしさを重視しました。今回のフライヤー制作で旅行業界のお仕事を体験することができ、その際お客様のニーズを意識することが大切だと気づきました。CSPで学んだ多くのことを将来の就職先で生かしたいです。
出来上がったツアー(宮島を取り上げたものが2つ、竹原、西条)のフライヤー(画像をタップすると詳細を見ることができます)
私たちのグループは日帰りで竹原市を観光するツアーを考え、そのツアーのフライヤーを制作しました。ツアーやフライヤーを制作するにあたって、実際に竹原に訪れて観光スポットについて調べました。フライヤーは、竹鶴政孝・リタ像や竹原焼き等の竹原市ならではの観光スポットの写真を載せることで、多くの人にどのような観光スポットを回るのかイメージがつきやすいようにしました。また、私たちのグループではツアーのターゲットが60代以上の夫婦だったため、フライヤーのデザインは見やすい字体で文字を詰めすぎずシンプルなデザインにしました。竹原は観光スポットが豊富ですが、歴史のある観光スポットが多いため英語で説明することが難しいと感じました。今回このようなツアーやフライヤーを製作したことを将来に役立てたいと思いました。
このように、学生たちは自分たちの足でルートを歩いて見て回るということも行いました。実際に実行に移してみると、予想より時間がかかることがわかったり、インターネットの情報にはなかった新たな発見があったりと様々な気づきがありました。こうして、自分たちの思い通りに旅を進められるかどうかを確認し、旅の完成度を高めていきました。ルート作りの難しさや、フラヤー作りの苦労が思った以上にあったと思いますが、学生たち自身も楽しみながら旅作りをすすめられたようです。
現在は新型コロナウィルスの流行で外出自粛が続いていますが、近い将来学生たちが作成した旅を楽しめる日が待ち遠しいですね。
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