人文学部 日本文化学科 ニュース

日本文化学科の入学生学科プログラムは、陽春のまぶしい光が差す教室で開催されました。入学生のみなさんも、私たち教員も、こうして直接出会えることの有り難さをかみしめながらのひとときでした。

学科長の足立直子先生からの歓迎の言葉では、「あたたかい言葉のかけられる人になってください」という願いが伝えられました。

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自分の言葉で、理路整然と伝えることはもちろん大切ですが、「あの人と話すと元気になれる」と感じられる、そんな言葉の使い手になってほしいというメッセージです。コロナ禍でみんながストレスを抱え、またネット文化の中で匿名の心ない言葉が投げかけられることも少なくない今日、「言葉のあたたかさ」は、人を優しく包み、支えます。広島女学院大学が大切にしている「伝える力」においても、意味を伝えるだけでなく、その意味をあたたかく、あるいは優しく、受け手の心に響くように伝える力は、とても重要だと考えます。

学科プログラムでは、学科長に続いて、一人ひとりの教員からの言葉もありました。
佐藤茂樹先生からは、「初心を忘れないようにしましょう。」という呼びかけがありました。入学の日の気持ちを大事に持ち続けて、授業や様々な活動に取り組んでいきたいですね。

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みなさんの大学生活が実り多いものになりますように!!

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植西浩一先生が担当する「キャリア・スタディ・プログラムⅢ」(2年生の科目)では、自分の関心のある仕事について調べたり、自身のライフ・キャリアについて考える活動を行っています。その成果をまとめた冊子が今年も完成しました!

以下のような表紙(学生が作成)と目次の77ページからなる冊子です。

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  • 目次 p.1
  • 私のライフ・キャリア・ビジョン p.2~p.26
  • 私の仕事 p.27~p.68
  • 大切にしてきた言葉 p.69~p.76
  • あとがき p.77

キャリアとは、決して賃金を対価とする就労経験のみを指すわけではありません。人生という道を歩む中で体験したことすべてがライフ・キャリアです。これから歩もうとする道を考える上では、何になるか、何をするかだけでなく、生きる上で自分は何を大切にするかというビジョンも必要です。ライフ・プランが思い描いた通りにいかないときも、何を大切にするのかというビジョンは生きる上での支えになります。

今回の「私のライフ・キャリア・ビジョン」の報告には、「生きていく上で大切にしたいこと」という内容が含まれていました。では、学生はどんなことを大切にしたいと考えているのか、報告書に書かれていたことを一部ご紹介します。

★★★大切にしたいこと★★★

  • 何があっても客観的に見てみること
  • 趣味を大切にすること
  • 出会い
  • 総合的に自分の生活に満足できること
  • やるべきだと思ったらそのときすぐに行動をおこすこと
  • 自分のためになると思ったことはなんでも取り入れて自分の力にする向上心
  • 一人でいろいろためこまないこと
  • 自分の時間をしっかり作ること
  • できることを精一杯すること
  • 一週間で必ず一冊は本を読むこと
  • 人を大切にすること

このような生きる上での指針はきっと将来の自分の支えになることでしょう。この冊子には、この他、学生それぞれが「大切にしてきた言葉」すなわち、座右の銘も書かれていました。どれも一人一人が自分自身を励ましたり勇気づけたりするすてきな言葉でした。この冊子の後書きには授業を担当した植西先生の次のような言葉がありました。

思いもよらぬコロナ禍の中、就職活動も先が見えにくくなっています。採用状況も、コロナ前とコロナ後では、大きく変わりました。このような状況下にあっては、就きたい仕事に特化して「就活」を進めるだけでなく、社会の動向を見定め、自らのライフキャリアビジョンを思い描いて、将来の道を切り拓いていく必要があると思います。日本文化学科の「キャリア・スタディ・プログラムⅢ」の授業でも、この点をふまえつつ、どの業界・業種にも通じる言葉の力を培うとともに、どのような生き方をしたいかを問い、また様々な生き方や仕事のあり方にふれながら、ライフ・キャリアについて考えることを大切にしてきました。

どのような生き方をしたいのか自らに問い、生き方に対する他者のビジョンにもふれることで、自分自身のビジョンもさらに広がることでしょう。この冊子を作成した学生たちは、新学期から3年生になります。コロナの影響でまだまだ様々な活動が制約されるでしょう。ですが、そんな中にあるからこそ生きる上で自分は何を大切にするかというライフ・キャリア・ビジョンが残りの学生生活においても大きな支えとなると信じています。

文責:渡邊ゆかり

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3月8日は、国連が定めた国際女性デーです。毎年、世界各地で様々な記念行事や催しが開かれています。女性の日を祝うイベントを開く女子学生やジェンダー格差の解消を求めてデモ行進をする女性。そんなエネルギッシュな世界の女性たちの姿を毎年うらやましく感じていました。日本でも、確かに各地でイベントが行われていますが、残念ながら、国際女性デーの認知度はかなり低く「そんな日あったの?」と思う人が大半だと思います。3月3日のひな祭りがあるからいいではないかと思われるかもしれませんが、ひな祭りは、日本限定。3月8日は、世界規模で女性であることをお祝いできる日なのです。そして、ジェンダー格差のない平等な社会の実現に向けたアクションを起こす大切な日なのです。

ということで、ひそかに日本での国際女性デーの認知度をあげるべく、学生たちに、世界中の女性が平和に安心して活き活きと過ごせることを願ったイラストやメッセージを募集しました。この企画を思いついたのが2月の半ばすぎで、国際女性デーまで日にちがあまりなかったのですが、そんな中、賛同してイラストやメッセージを送ってくれた学生がいました。今回はそのイラストとメッセ―ジを紹介します。まずは、イラストです。

こちらは、世界の女性たちとのつながりを感じることのできるイラストです。1人1人の力は小さくても、つながることで大きなパワーが生まれます。つながりの輪が広がりますように。

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こちらは、S.Cさんのやさしさがあふれるイラストです。見ているとほっとします。暴力や紛争の恐怖で苦しんでいる人々に、安心して穏やかな気持ちで過ごせる日が訪れますように。

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こちらも、かわいらしく活き活きとしたイメージが伝わります。1人1人が感謝と敬意の気持ちを持ってミモザの花にように明るく生きられますように。

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忙しい中、私の呼びかけに応じ、女性の幸せへの願いをたくさんつめた、すてきなイラストを作成してくれた学生に心から感謝します。

そして、次のようなメッセージももらいました。

「世界中のすべての女性が平等に教育を受けることができ、安心して暮らすことができる社会になりますように。」

「女性が安心して生きられる世界を、私たちで作っていく。」

「女性と男性が『同じ目線の高さ』を実現できますように。」

想いを言葉にすることは、社会を変えるための第一歩です。メッセージをくれた学生にも心から感謝します。

なお余談ですが、HAPPY WOMAN 実行委員会が表彰する2021年のHAPPY WOMAN AWARD for SDGs個人部門では、女性の力による持続可能な社会づくりに向けた挑戦や活動を行い、今後を期待できる個人として7名の女性が表彰されました。その中には、サンリオのキャラクター「キティちゃん」も入っていました。キティちゃんの愛らしい姿も、私たちをハッピーな気持ちにさせてくれます。1974年生まれのハロー・キティちゃんは、現在、SDGsの活動に取り組んでいます。どんな活動かは、hellosdgs.comを見てくださいね。

(文責:渡邊ゆかり)

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