人文学部 日本文化学科 ニュース

聞くことの難しさと大切さを感じた。しっかり聞けないと、相手の矛盾点をつく反対尋問も説得力のある最終弁論もできないことが分かった。

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ディベートに参加した受講生の感想です。「ディベート」というと、ともすれば「話すこと」に目が行きがちですが、実は「聞くこと」が大切で、まず「聞く力」が問われます。 それだけに、ディベートは、人前で堂々と自分の意見を述べる力を高める場であると同時に、「聞く力」を鍛える格好の場なのです。

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「日本語文章表現法」の授業では、意見文の構想を練り、構成を整えるために、ディベートやパネルディスカッションを行っています。今回は、「成人年齢の引き下げはよかったのか!?」という論題で、ディベートを行いました。 先日の水害で交通網が寸断されているため、当日、全員の受講生がそろわなかったのが心残りですが、事前に調べたことの引き継ぎも丁寧に行われ、実り多い討論になりました。国民年金の財源確保、青少年の意識と自立、ローンやクレジッカードに関わる問題、結婚にまつわる課題、少子高齢化が進む中での意味等々、様々な問題が提起され、視野も広がったように思います。

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就職活動に目を向けると、企業が志望者に求める力として、必ず「コミュニケーション能力」が上がってきます。しかし、近年その内容が大きく変化してきているのを感じます。「プレゼンテーション能力」的な力から、相手の思いや考えを聞く力、双方向的な対話力に変化しているのです。日本文化学科では、これからも授業の中に様々な言語活動の場を取り入れ、「聞く力」や「対話力」を伸ばしていきます。                       

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7月22日(日)開催のオープンキャンパスでは、卒業生の松浦なぎささんにご講演いただきました。

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松浦さんは、三菱UFJ信託銀行に入社されて4年目、資産運用窓口のリーダーとしてご活躍されています。お客様と真剣に向き合い、共に何かを目指し、共に何かを創り上げることを考え、日々、頑張っているという松浦さんは、本当に生き生きとされていてまぶしく思えました。

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就職活動は、松浦さんにとって自分を知る機会であり、自分をためす機会だったとのこと。一生続けていける仕事として何を選ぶべきかを考えて、今の仕事を選ばれたそうです。 当初は、経済学部ではないので、金融関係への就職は難しいのではと考えたようですが、「受けてみては!!」というキャリアセンターの後押しで、チャレンジし、そして、見事に夢を叶えたそうです。キャリアセンターからは、社会で活躍している先輩も紹介してもらい、「自分の能力を限定していた」その壁を乗り越えられることができたとのことです。

また、学生時代に培った文章力や言葉の力が、就職活動においても社会人としての仕事においても、松浦さんの大きな支えとなったそうで、「言葉の力を社会人としてフル活用」されているとおっしゃっていました。社会人になって、報告書、手紙、レポート等を書く機会が多くあり、その折に上司から「文章がわかりやすい」と褒めてもらったこともご紹介くださいました。まさに「大学時代に日本語について熱心に学んだ結果」で、松浦さんのお話は、受験を考えているみなさんにとって力強いエールになったのではないでしょうか。 学科紹介の渡邊ゆかり教授のお話にもありましたが、日本文化学科では、少人数制の教育を生かし、言葉を通して伝える力をしっかりと鍛えていきます。

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また、早い段階でのキャリア教育で、様々な業種に対応できる実践的知識やスキルを身につけていきます。社会で活用する多くの卒業生のサポートもあります。

午後の体験プログラムでは、和風のレジンづくりを楽しみながら、在学生や学科教員との交流を深めました。

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日本文化学科の雰囲気を感じていただけたのではと思います。 次回8月5日のオープンキャンパスでも、学科紹介、図書館司書と司書課程の紹介、匂い袋づくり等のプログラムをご用意し、楽しく充実した内容にできるよう学科教員全員で準備を進めています。

皆様のおいでを心よりお待ちしております。

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神楽は、広島の大切な伝統文化です。 人文学入門の受講生は、神楽を題材としたテレビドラマを鑑賞し、これをふまえて地域の伝統文化の継承について考え、ミニレポートにまとめました。記された言葉の一端をご紹介します。

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「神楽は踊るのではなく舞うの! 『舞う』というのは、飛び跳ねるのではなく、しっかり地に足をつけることを言うの!」-私はそのことを知って、「踊る」と「舞う」の違いを辞書で調べた。「踊る」は手と足をあげて跳ねることをいい、「舞う」は回ることを言うそうだ。神楽にはよく、高速でアクティブに回転する場面がある。だから神楽は「舞う」なのである。

神楽の本質にせまる手がかりとして捉えられた「踊る」と「舞う」の違い。それを調べ探究することで神楽という伝統文化の理解が深まっていきます。

授業が終わり、祖母に神楽を知っているかと聞いてみた。そこで初めて知ったのだが、今は亡き祖母の叔父が神楽をしていたそうだ、それを聞いてとても驚き、そして身近な人が神楽をやっていたことで「神楽」に親近感が湧いた。

身近な人たちが楽しみ、長い年月大切にしてきた「神楽」。若い世代がひとつのきっかけを生かして神楽に親しみ、関わっていく中で、次代に伝えることもできるのだと思います。

神楽の魅力といえば、人の味が出ることだと思っている。舞う人によってそれぞれの良さが違うところが面白い。人工知能が進歩している今だが、ロボットの神楽に感動しない自信がある。神楽は人間にしかできない大事な日本ならではの伝統芸能といえる。-中略- 歌舞伎のほうが有名だが、神楽ももっと世界に評価されるべきだと思う。

生身の人間が目の前で舞い、演じる神楽の魅力。それは、テレビや映画とも異なります。AIには出せない「味」、そこに「人」が生きています。

中学生の頃、ホームスティを受けたハワイの留学生と神楽を観に行った、あらかじめ英語版の前書きを読み、観覧した留学生は、「言葉は難しくてあまり分からなかったが、ストーリーは分かって、迫力も楽しめた」と言った。言葉は分からなくても日本の素晴らしい伝統文化は伝わると感じた。もっと海外へ広めていくべきだと考えています。

広島ではこの取り組みも進められています。日本文化学科の授業「日本を伝える英語」もこれに一役買えるのではと思っています。

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小学5年生のときだ、自分の住むまちは新興住宅地だが、周辺の山裾に小さな村があり、その村の秋祭りで見た神楽に感動したことをよく覚えている。華やかでダイナミックで、なおかつ繊細な表現も多く盛り込まれていて、舞台から目が話せなくなった。それまで意識したことがなかった演目の独自性や台詞にも目を向けると、舞としてだけでなく、異種の芝居としての神楽も感じられ、いっそう魅力が深まった。特に好きな演目は、「瀧夜叉姫」で、鬼女となった姫と闘う場面の迫力に惹きつけられた。-中略-小5のときに私を強く揺り動かした感動を忘れかけていたが、ビデオを見て、憧憬の念を思い起こした。郷土の歴史や伝統芸能を学び、継承していくことは、先人たちの紡いできた物語を繋いでいくということだ。科学技術の発展によって文化や慣習の同一化が進んでいく現代社会の中で、少しずつ失われ、忘れられていく文化を私たちは守らなければならない。

すさまじい勢いで押し寄せる「同一化の波」、そしてこれも予想以上の早さで進む少子高齢化、このような時代状況の中で、伝統文化を守ること。それはけっしてやさしい営みではありませんが、日本文化学科は、そのために地域に学び、地域とつながることを大切にしたいと考えています。

8月1日~3日までの3日間の日程で行われるオープンセミナーでも、「踊ってみよう田楽! ふれてみよう神楽!-日本の伝統文化-」という講座を開設します。ここでは、安芸太田町の皆様のお力添えで、華やかな早乙女の衣装を身につけ田楽を踊っていただけます。また、神楽の衣装の試着や子ども神楽の上演など豊かなプログラムをご用意しています。まさに地域と大学の連携があってこその学びが体験できます。ぜひご参加ください。

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