人間生活学部 生活デザイン学科 ニュース

被服・ファッション領域アーカイブ

今年もあと少しとなりましたが、振り返ってみると今年は様々な学内行事が対面で行われることが多かったですね。在学生のほとんどが初めての大学祭となった「あやめ祭」について、学会誌編集部の1・2年生がレポートしてくれました。少し長いので3回に分けてお届けします。

第1回は3年ぶりに観客を入れて実施することができた生活デザイン学科の学生によるファッションショーについてです。

1.ファッションショー

こんにちは、学会誌編集部のM.Kです。
私は、あやめ祭で行われたファッションショーについて報告します!

ランバスホールで行われたファッションショーはたくさんの人が見に来ていました。2022年のファッションショーのテーマは「Curtain Call」!一人ひとり個性的で素敵なドレスで皆さんとても輝いていました!

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(ショーの様子 クリックすると紹介動画に移動します)

今回、ファッションショーに出ていた2人の方にインタビューをさせていただきました!

A.Oさんへのインタビュー

Q.ドレスを作るときに大変だったことはありますか?

A.腰の部分のフリルにギャザーを寄せているのですが、見映えよく見えるように均等にするのが一番難しかったです。

Q.上手にできたところはありますか?

A.オーガンジーという、キラキラして透けている部分をバランスよく付けられたところです。

Q.ポージングでこだわったとことはありますか?

A.ドレスの雰囲気の "かわいい" が前面に出るように、メインのスカートはミニ丈ですが、オーバースカートで使ったオーガンジーを長めにしたので、 "くるっと" 回ったり、裾をつまんだりして "ふわっと" させて、透けているオーガンジーのフリルの部分がかわいく見えるようにしたところです。

Q.ドレス以外でこだわったポイントはありますか?

A.髪飾りやブーケなども手作りしたところです。好きな緑色を使い、ウエディングドレスのようなイメージをテーマにして作ったので、オーガンジーの余った生地を使ってベールっぽいバレッタを作ったり、100円均一ショップなどで造花を購入し、緑メインのカラフルで上品なイメージのブーケを作ったりしました。

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(ドレスの雰囲気に合わせたポージングをするA.Oさん)

A.Kさんへのインタビュー

Q.ドレスを作るときに大変だったことはありますか?

A.パフスリーブをミシンで縫うところは大変でした。

Q.上手にできたところはありますか?

A.一番頑張ったところは後ろのリボンです。レースと布の組み合わせが可愛いと思ったのですが、そういう生地は購入すると高価なので、レースと布を合わせて縫うところからしました。他にも後ろのボリュームを出すために布を足したところです。

Q.ポージングでこだわったとことはありますか?

A.自分に出来る限りで大人っぽい感じにして、背面のデザインを一番凝ったので後ろを見てもらえるように回ってみたり、後ろを向いて止まってデザインを見せるポーズしたりしました。

Q.ドレス以外のこだわりポイントはありますか?

A.ドレスに合わせてアイシャドウもオレンジを使ってみたり、ファッションショーのために髪を切り、ロングからボブにイメチェンしたりしたところです。

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(大人っぽく見えるようポージングするA.Kさん)

1年生の時からファッションショーに出るためにファッションに関する実習を頑張っていたことや、2022年2月からドレスデザインを考えて4月から制作していること、生地選びにこだわったこと、ドレスだけではなく小物やヘアアクセサリーを制作し、また、照明、BGMに合うように、何度も鏡の前でポージングの練習したことなどたくさんお話を聞くことができ、2人とも自己プロデュース力がとても高いなと感じました。


M.Kさん、詳細なインタビューをありがとうございました。

現在大学図書館フリースペースにて、あやめ祭ファッションショー衣装展示会が開催されています。1月16日(月)正午までとなっていますので、ぜひ足をお運びください。衣装制作をした学生たちの励みにもなりますので、人気投票にも参加ください。

展示の様子は学科公式インスタグラム学科公式ツイッターからも見ることができます。

※大学図書館の開館情報はこちらから!

次の記事

【学生報告】3年ぶりのあやめ祭!②

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生活デザイン学会学会誌編集部のI.Iさんから、先月行われた生活デザイン学会秋季講演会についてレポートが届きました!


11月23日(水)に2022年度秋季講演会が行われました。今回特別講師に、広島女学院大学卒業生であり現在はルイ・ヴィトン ジャパンに勤めておられる打越直美さんにお越しいただきました。

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(講演会の様子)

講演テーマは『DARE~Sky is the Limit~』でした。「DARE」には「勇気を持ってチャレンジする・前に進む」という意味が込められているそうです。自分に限界を決めず、踏み出す勇気を持って前に進んで欲しいという打越さんの思いを込めてこのテーマにされたそうです。打越さんは今まで「DARE」をしながら歩んできたと振り返っておられました。

打越さんは学生時代に色々なことに打ち込み、大学卒業後には留学をしたいという思いからイギリスの大学で、ビジネス&イングリッシュコースを専攻されました。その後、輸入切花を扱う会社に就職し、自分の強みを活かせる会社ではやりがいを感じつつ仕事を楽しむ事ができたそうです。
しかし、ご家庭の事情により退職、その後、ご友人からの紹介で靴の有名ブランドに勤めることになりました。そこでは接客のスキルや自分の所作によって売る商品の価値も決まるということを学ばれたそうです。数年が経った後に今勤めておられるルイ・ヴィトン ジャパンに入社のチャンスがあり、これは新たなチャンスだと思い勇気を出して誘いを受けられたそうです。勤め始めた頃は、店舗にて接客のお仕事をされ、店長を7年間勤められました。その後、店舗社員教育職として活躍され現在に至るとのことでした。

店舗社員教育職の仕事を務められている打越さんですが、元々教育する仕事に対して興味もなく、自分ができるなどとは考えていなかったそうです。しかし、教育には決まったルールや共通認識を教える「Teaching」と人が目標に達するために支えてあげる「Coaching」の2種類があることを知り、自分が今まで歩んで来た中で学んだ事、体験したことを次世代に伝えることへの希望を見出されました。

また、広島女学院大学で学ばれたキリスト教の教えが今の打越さんの考えにも残っておられました。マタイによる福音書22章39節にある『あなたの隣人を自分自身のように愛しなさい』という言葉が、今まで歩んで来た中で出会った人との繋がりを大切にしてこれた理由の一つだったそうです。そして今は、隣人だけでなく自分も愛したいし、他の人も自分自身を愛して欲しいと語っておられました。

常に自分への希望を捨てず、前に進み続けてチャンスを見出す打越さんの考え方に私自身も勇気をもらいました。今まだ見えぬ未来に怯えて前に踏み出せない自分がいる時、その場でずっと考えこむのではなく、見えた少しのチャンスでも手にして進んでいきたい。そして、今まで出会った人たち、これから出会う人たちとの繋がりを大切にして歩んでいきたいと強く思いました。

講演の後に打越さんに特別に学会誌編集部員によるインタビューにも答えていただきました!

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(インタビューの様子)

Q1 就職される際に、苦労されたことはありましたか?

A 最初に就職活動をした頃は、インターネットが普及していなかったので就職専門雑誌を参考にしたり、自分の経験が活かせる会社を見つけては何通もお手紙を書いたりした事が大変だったと思います。

Q2 今まで仕事をされてきて、どんな時にやりがいを感じましたか?

A 私はとにかく仕事が大好きでした。人から必要とされる事がなによりのやりがいでした。私がいることで誰かが喜んでくださる事が自分のモチベーションになっていました。

Q3 多くの人との出会いがあるなかで、人間関係をどのように上手く保てるのでしょうか?

A 私は第三者の立場から他の人たちの関係性を観察して、こうすればきっと上手くいくのではないかといつも考えていました。組織の中でいろんな人と関わる中で、互いに共感していく力を身につける事が必要だと思います。

Q4 大学では何を学んでおられましたか?(卒業論文のテーマなど)

A 広島女学院大学では日本文学科を専攻し、卒業論文には英訳の源氏物語を書きました。

Q5 社会人になり役に立ったと思う、学生時代に学んだことや体験は何でしたか?

A 広島女学院高校では、英語関係の授業を多く選択していました。その頃に身につけた英語は今でも役に立っています。また、英語を学ぶ中でタイピングをする機会があったことで、後に普及したコンピューターを抵抗なく受け入れる事ができました。なので、今学んでいる事と将来めざしている仕事が違うとしても、経験したことはいつか役に立つ時が来ると思っています。

Q6 学生時代にもう一度戻れるなら、どんなことをしたいですか?

A 20代は自分がやりたいという事を全てさせてもらい、両親にとても感謝しています。自分ができることを全てチャレンジできたし、もう一度勉強をしたいと思わないので学生時代には戻りたくないですね(笑)

Q7 最後に、今だからこそ大学生に伝えたい事はありますか?

A やりたいと思っていることを必ずしもできないと思うんです。例えば、希望の会社に就職できなかったり、予定していなかった方向に進まなければいけなかったり。しかし、私の中で英語が軸になったように、何がやりたいかではなく自分がどのような人になりたいかという考えがあると常に揺るがない自分の軸をつくることができると思います。あまり自分を狭い環境に押し込めないでほしいです。私がいる会社でもそうなんですが、就職したい人たちは自分が学んだことを活かせる仕事に就きたいと考えていても会社側ではいきなり新卒の人を希望する部署に配属することはあまりないです。だから、新卒からの最初の1、2年間では自分が希望する部署に行くためにはどういう環境でどういう経験をするかが近道となります。次のステップを見据えて生活をする事で、自分の夢を実現していく決め手になると思います。

打越さん、ありがとうございました!

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(講演会での質疑応答の様子)


I.Iさん、詳細な報告をありがとうございました。また、インタビューも講演会の内容がさらに掘り下げられていて、ますます今後の皆さんの活動や考え方の支えになりそうですね!

生活デザイン学会は学生主体の課外活動です。この日は3年生ゼミによるチャレンジ活動報告会もありました。様々な活動に取り組みながら、大学生活を充実させていきましょう。

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学会誌編集部の学生から授業紹介の記事が届きました!


こんにちは!学会誌編集部2年のM.Nです。
今回私は、ファッションデザイン実習Ⅰの授業についてご紹介します。

この授業は、被服・ファッションを専攻する学生だけでなく、家庭科の教職免許を取得する学生も履修する科目となっています。
ファッションデザイン実習はⅠ〜Ⅲまであり、ファッションデザイン実習Ⅰは和裁基礎、ファッションデザイン実習Ⅱは洋裁基礎を学びます。2年生前期、後期と連続して履修することができる科目です。Ⅲは3年生後期に開講され、オリジナルデザインのジャケットを作る、洋裁応用の授業となっています。

ファッションデザイン実習Ⅰでは、浴衣を反物から製作しました。私を含め、履修していた学生のほとんどが、一から浴衣を製作した経験がなく、不安な気持ちのままスタートしました。
でも大丈夫です!実習アシスタントさんと先生が優しく指導してくださるため、初めて和裁に挑戦する学生も安心して取り組むことができます。その後、柄合わせを行ったり、自分の寸法に沿った浴衣に仕上げるため、反物の裁ち方を学んだりしました。
着物姿を引き立てるために、柄をどのように配置するのかが大きなポイントとなるそうです。特に、柄に方向性のあるものや大柄のものに注意しながら配置を考えるのはとても難しかったですが、個性を表すことができて楽しく悩むことができました。

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【浴衣衣製作中の様子です】


授業時間に終わらなかった部分は空きコマの時間を活用したり、早く登校したりして製作したため、とても大変でした。しかし、その分製作し終わった際にやりがいや自信を得ることができました。

nakasannyukata.jpg【完成した浴衣です】


ファッションデザイン実習は、少人数で学ぶため先生とコミュニケーションが取りやすいです。

後期になると、洋裁が始まります。世界に一つだけの洋服をデザインして、一緒に達成感を感じてみませんか?


M.Nさん、紹介ありがとうございました。素敵な浴衣が完成しましたね!!
反物から浴衣を作る経験は、技術面の向上だけでなく、布を無駄にしない和服の服作りの工夫にも気づくことにもなったと思います。
デザインを学びながら、伝統について考えたり、自分や周りの人のファッションやデザインに対する気持ちを共有したりすることで「伝える力」を具体的に伸ばしていきましょう!

なお、8月21日の第4回オープンキャンパスでも自分で作った浴衣を着た学生も参加していましたね。

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左端の学生は自分で作った浴衣を自分で着つけて、当日ゼミ紹介をしてくれました。

ファッションについて、歴史、コーディネート、材料、ビジネス、心理など様々な視点から学べるのが本学科の特徴です。
11月のあやめ祭ファッションショーもぜひお楽しみに!

2021年度学内ファッションショーの動画はこちら!(音声注意)
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