今年度から、建築士課程3年生授業「建築意匠論Ⅱ」は、街に出る授業プロジェクトの一つとして実施されています。
先日、3回予定されている学外実習の第2回目が、乾久美子設計の宮島口旅客ターミナルで実施されました(第1回は谷口吉生設計の広島市環境局中工場で実施されました)。


宮島口旅客ターミナル
この学外実習は、学生による調査研究、学外実習の企画をもとに実施されました。まず、7つのグループが、それぞれ調査対象とする県内の建築作品を選定しました。今年度は、広島市レストハウス、リボンチャペル、東広島市立美術館、宮島口旅客ターミナル、広島市西風館、奥田元宋・小由女美術館、IROHA villageです。それぞれ、『新建築』等で資料を収集し、図面と文章を照らし合わせながら、設計者の考え方、設計の特徴、都市の中での位置づけなどを理解し、パワーポイントにまとめます。発表と質疑応答を経て、学外実習を実施する建築作品が選定され、担当したグループが中心となって実習が企画・実施されました。

グループワークの様子
宮島口旅客ターミナルは屋根に曲線を取り入れ、建築面積に対して威圧感を与えないといいう特徴を持っています。また、新フェリーターミナル、桟橋、広電宮島口駅の屋根や庇の勾配、素材など様々な部分に関係性を持たせることで、風景と建築が一体となったような印象を与えています。
現地では資料・図面と作品を照らし合わせながら、写真を撮影し、空間の特徴の記述を行い、スライド形式のレポートとしてまとめます。

作成資料の写真


学外実習を終えて作成した学生レポート

フェリーターミナルでの学生の様子
また、今回は宮島に渡り、厳島神社や千畳閣、昨年開館したばかりのetto宮島交流館を訪問しました。


宮島散策

あいにくの雨模様で宮島弥山展望休憩所まで行くことはできませんでしたが、少し賑わいを取り戻した宮島の商店街や町並みを楽しみました。



学生も楽しんでいる様子が見られました
<学生の感想>
ターミナルに来たことはあったが、屋根の構造など細部まで詳しく見たことがなかった。ターミナルと厳島神社の屋根が関連づけられているところが、街全体を通して雰囲気づくりをしていて良いと思った。(H.Uさん)
この授業では、第3回おりづるタワーでの学外実習が予定されています。
建築士課程は、1年生のころからの様々な授業の積み重ねが重要な課程です。
1年次には、生活全般とそれを取り巻くデザインに関する知識を幅広く身につけます。
2年次には、専門科目が本格的に始まり、インテリア・住居を設計するために必要な知識を学びながら、設計課題に取り組み、設計デザインの基礎力を身につけます。
3年次になると、更に専門性を高め、学びを深めるためにゼミがスタートします。難易度のあがった設計課題に取り組みながら、専門知識・技術、提案力を身につけます。インターンシップを通し、卒業後の進路についても理解を深めます。
そして、4年次には大学の学びの集大成として、自らテーマを決め、卒業設計に取り組んでいきます。並行して就職活動に取り組みます。
● お知らせ ●
様々な経験をして作成する模型や平面図など学生作品をオープンキャンパスで展示しています。また、その他にも街に出る授業の紹介がありますので、ぜひ足を運んでください。
第2回は7月17日(日)です!事前予約受付中です!
また、部活動や模試などで日曜日の来校が難しい!という方にはイブニングオープンキャンパスを実施します。
直近は7月22日(金)です。こちらは学科教員が具体的な大学生活についてお話したり、実習教室をゆっくりと見学してもらったりすることができます。
たくさんの来場をお待ちしています。
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広島女学院大学の生活デザイン学科建築士課程では、さまざまな実習課題に学生たちが取り組んでいます。
今回は3年生科目「住居・建築設計実習Ⅳ」について、実習アシスタントのYさんから記事が届きました。
第1課題の設計内容は、広島女学院大学のキャンパス内に教会を設計する、というものです。
この教会で求められる空間は、礼拝を行う空間のみとされているため、大変自由度が高く、それぞれの学生が思い描く「祈りを捧げるために相応しい場」を考えて設計することが求められます。
これまで設計してきた課題と使用用途が大きく異なっており、機能や必要諸室等が明確に定まっていない課題でした。抽象的な概念である「祈り」について考えなければならない今回の課題はなかなか設計案が浮かばない、という学生が多かったようです。
また、今まで作成してきた課題に比べ、模型のサイズがとても大きく、自宅から持ってくる際などに壊れてしまった、という声が聞こえてきていました。
しかし、模型のサイズが大きい分、完成した時の達成感は大きかったことと思います。

机に並べられた模型作品

発表の様子

発表後の講評

保存作品模型
第2課題は袋町公園付近を敷地とし、メディアセンターを設計します。
次回の課題でも学生それぞれの考え方をうまく設計し、コンセプトや考えをうまく伝えることができるといいですね。
Yさん、報告ありがとうございました。学年が変わると、どんどん規模の大きなものを考えるようになるんですね。
先日行われたオープンキャンパスでも、1年生から積み上げた実習の作品がたくさん展示してありました。

今後のオープンキャンパスでも展示予定ですので、ぜひお越しいただき、建築士課程1年生からの成長の足跡をごらんください。
第2回オープンキャンパスの事前申し込みはこちらから!
生活デザイン学科の授業「建築意匠論Ⅱ」にて、建築見学を実施しました。
建築意匠論Ⅱは都市や建築作品に対する日常的・専門的な関心を養うことを目的とした授業であり、建築作品の調査・分析に加え、今回のような見学会を複数回予定しています。

今回訪れたのは、広島市中区南吉島に建つ「広島市環境局中工場」。平和記念公園からのびる都市軸上の敷地にあり、広島の市街地と瀬戸内海を結びつけるような空間構成が特徴の建築物です。

授業では、実際の空間体験を言語化するとともに、見学によって見えてきた疑問点について、意匠や構造などの観点から議論し、作品の理解を深めていきます。

以下、受講した学生のコメントです。
生活デザイン学科3年 M.K:
中工場に実際に行ってみて、ゴミ処理場というネガティブなイメージを、ガラス張りにし見学できるようにすることで、ポジティブなイメージに変えることができていると思いました。広場では、子どもが遊んでいたり、釣りをしている人がいたりしたことを見て、ゴミ処理場に人が集まることが不思議だと感じると同時に、建築が人を集める力を持っているということを感じました。
生活デザイン学科3年 N.S:
扉と壁、手すりと壁が一体化していることから、スタイリッシュなデザインなっており細かく設計されていてすごいなと思いました。
広島女学院大学は広島市中心部に近い立地にあります。
授業や課外活動の中で街の中に飛び出していくため、街そのものが教材といえます。
現場で実際のものを見ることで、ぜひ自分のデザインに活かしていきましょう!
第1回オープンキャンパスが6月19日(日)に開催されます。事前予約はこちらから!
また、この日からオープンセミナーの受講申し込みも始まります。
オープンセミナーについてはこちらから!
生活デザイン学科では4つの領域に合わせ、4つのセミナーを開催します!
2022年度用の紹介動画をご覧ください。
◆「インテリアから始める生活プロデュース」
◆「はじめての洋裁」
◆「女性建築家にまなぶ建築デザイン」
◆「見つけよう!地域のカラー、まちのカラー!」