人間生活学部 生活デザイン学科 ニュース

インテリア・住居・建築領域アーカイブ

日本インテリアプランナー協会(JIPA)が主催するインテリアプランニングコンペ2020で生活デザイン学科、建築士課程3年の松岡未紗さん、升田雛乃さんが日本フリーランスインテリアコーディネーター協会 会長賞を受賞しました。

seide-konpe①.jpg<受賞した松岡未紗さん(左)と升田雛乃さん>

今年度のテーマは「ひろがるインテリア」。6m角のインテリア空間が、どのように「ひろがる」か、「空間的なひろがりだけでなく、時間的な「ひろがり」や人間的な「ひろがり」」が課題となりました。917点のエントリーと427点の応募作品から45点が一次審査を通過し、有明テニスの森駅のスモールワールズTOKYOでの展示、最終審査とオンラインでのプレゼンテーションを経て受賞作品が決定されました。

受賞作品のタイトルは「対人恐怖症の子供のための空間」で作品のコンセプトは下の通りです。

この空間は対人恐怖症の症状がある子を持つ親が安心して子供を見守ることができ、且つ子供も親の目線を感じることなく生活のできる場所になるよう設計しました。ここで指している対人恐怖症とは、主に人と距離が近いときに目を合わせることに恐怖を抱く視線恐怖症や他者の目の前で極度の緊張に苛まれるあがり症など人を目の前にした時に発症するものをいいます。親からの視線を感じさせない空間にすることによって子は視線から生まれる恐怖をなくすことができ、親は開いている窓から子の様子を見守ることができます。これは空間の広がりだけではなく、子育てをする上での方法や親子の関係性にも広がりを持たせることが可能になります。

seide-konpe②.jpg<応募作品>

生活デザイン学科では学内外のデザインコンペに学生が積極的に応募し、継続的な受賞を重ねています。2年に一度開催されるインテリアプランニングコンペでは、2016年度の入選、2018年度の優秀賞受賞に続く受賞となりました。こうした経験は、学生がコンセプトを具体的な空間にし、作品の完成度を高める貴重な機会になっています。

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「まちのコミュニティハウス」の地鎮祭が、9月16日(水)10時より執り行われました。

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本学科の建築士課程では、2018年から東区牛田早稲田に建築される「まちのコミュニティハウス」の基本設計に関わってきました。

この地区には以前、官舎が数棟建っており、その一画では、地域の盆踊りが行われていました。その跡地に、賃貸住宅と一戸建て分譲住宅が建築される予定です。今回、学生が関わったのは、地域の人にも開かれた集会所の機能をもつ「まちのコミュニティハウス」の提案です。

2018年後期、2・3年生の「住居・建築設計実習」等の授業により調査を行い、中間発表を経て、模型とプレゼンボードで最終審査会にのぞみました。

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事業主であるトータテ都市開発、設計者のブルースタジオの皆様、本学教員も加わり、合計23案のうち、1次審査で11案を選定、その中から優秀案3案、および各賞4案が決定しました。入賞7案の内、様々な観点から検討していただき、2019年4月実施案が決定しました。当時3年生のグループの案「長屋台(ながやたい)」です。

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実施案「長屋台(ながやたい)」

2019年は、実際建てるために必要な実施設計に向けて、コンセプトやイメージの確認など、打合せを重ねました。

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コロナ禍の影響で予定より少し延びましたが、いよいよ着工です。提案した学生グループ3名は、2020年春に卒業しており、建築系の企業に就職しています。今回は2名が駆けつけました。

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施主であるトータテ都市開発が鍬で砂を掘り起こし、設計者のブルースタジオが鎌で草を刈り、神主さんが鎮め物を掘り返した場所に据え、安全を祈念します。そして、施工者のトータテハウジングが、その土地をならすという意味で、鋤で鎮め物に砂をかぶせます。

その他、早稲田学区社会福祉協議会の方々、そして本学の卒業生、教員と学生が加わり、玉串奉奠を行い、無事に工事が行われるように安全を祈願しました。

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(左)鎮め物を据える、(右)玉串奉奠

早稲田神社の神主さんに説明を受けました。「地縁創生」と書かれた棟札を棟木に取り付け、基礎の下の地中には鎮め物を埋め、天と地から建物を見守ってくれるそうです。

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地鎮祭後、卒業生は取材を受け、いままでの提案や打合せが形になり工事が始まる、という実感を得た様です。

この後、上棟~完成へと学生と共に見守っていきたいと思います。竣工が楽しみです。そして、この「まちのコミュニティハウス」が地域の人に親しまれる建築になることを祈ります。

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背景は、工事中の賃貸住宅棟

■テレビ放映:

・広島テレビ放送_10/2(金)10:25-11:00「丸ごと!好奇心 知っとる!?」で放映

・広島ホームテレビ_9/16(水)「みみよりライブ 5up!」「コミュニティハウスで団地活性化 広島」で放映

■新聞掲載:

・中国新聞_9/17(水)25面「学生設計 交流ハウス 東区新旧住民集える仕掛け」

https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=681467&comment_sub_id=0&category_id=112(会員限定記事)

・産経新聞_9/26(土)22面「学生設計の交流拠点 地域開発計画、広島で着工」

尚、今までの活動の経緯は、以下に紹介されています。

・トータテ都市開発のホームページ「まちのコミュニティハウスプロジェクト」

https://totate.jp/project/community/

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インテリア・住居・建築領域

生活デザイン学科の授業「インテリアデザイン演習」では、昨年に引き続き、木製の椅子を作成しました。課題は、ダイニングチェアです。

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今年度はコロナ禍における1日の集中講義でしたが、木工家 賀來寿史先生の指導により、段取りよく進めることができました。

杉板15×90×2000㎜の角材を手のこでカットしていきます。釘やビス、木工用ボンド等を用いて組み立てていきます。

2020ダイニングチェア_プロセス1.jpg 2020ダイニングチェア_プロセス3.jpg

2020ダイニングチェア_プロセス2.jpg背板は各自、自由にデザインしました。

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座の高さが、380㎜、400㎜、420㎜、435㎜、450㎜と異なる椅子がそろいました。ほんの少しの寸法の違いですが、座り心地が随分変わります!

2020ダイニングチェア1.jpg製作時間は短かったですが、ものづくりは楽しいです。しかし、のこぎりや釘打ちは腕力が必要です。真夏の作業で、皆、最後は疲れてしまいましたが、自らデザインしたものが完成すると充実感で満たされます。

椅子製作以外の遠隔授業では、インテリア空間の企画書を作成し、「空間があると、そこに合う椅子が必要である」ことを学びました。

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では、ここで2019年度の2日間にわたる集中講義で製作した家具を紹介します。つくれる椅子(スツール)と自由課題ではブックスタンドやダストボックス、ベッド、ベンチ、勉強机、などをグループでつくりました。

2019年度第1課題「つくれる椅子(スツール)」

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2019年度第2課題「自由課題」

ブックスタンド
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ベッド
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