人間生活学部 生活デザイン学科 ニュース

インテリア・住居・建築領域アーカイブ

インテリア・住居・建築領域

建築士課程の学生にとって卒業設計は4年間の学びの集大成です。
昨年行われた卒業設計中間発表会の様子は、こちらの記事をご覧ください。

最終審査会では中間発表同様に学生1人ずつが発表し、それぞれの設計やプログラムに対して特任教授である窪田勝文先生を含めた建築士課程の先生方から講評をいただきます。

模型

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講評の様子

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審査後アドバイスを受ける様子

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学内での審査会は終わりましたが、1月末から図書館フリースペースで学内卒業設計展が行われ、2月末には旧広島銀行で広島平和祈念卒業設計展が行われます。各設計展に向けて模型や図面の修正等行っていきましょう。


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学会誌編集部1年生から秋季講演会についてのレポートが届きました。


 こんにちは、学会誌編集部1年Y.Nです。11月29日(水)に生活デザイン学会の2023年度秋季講演会が行われました。 今回の講演会では、特別講師として、カール・ハンセン&サン ジャパンの今村昇子様をお招きしました。

 今年度の全体テーマ「日々に坐す 彩りを」のもと、「CH24 Yチェアから紐解く、デンマーク人の幸せな暮らし」というタイトルで講演をしていただきました。講演では、デンマークの価値観と暮らしを通して、豊かで幸せな暮らしについてお話ししていただきました。その内容と講師の方へのインタビューをレポートします。

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 デンマークでは、衣食住の中では「住」を大切にしており、厳しい自然環境や貧しい歴史背景から、質素な暮らしから考える豊かさというものを追求しているそうです。その豊かさというのは、モノを所有することに対する豊かさではなく、心が豊かになること、精神的な豊かさのことを指します。この考え方が、ものづくりとデザインへ影響を及ぼし、デンマークでは、身の回りで手に入る素材を用いて、永く使うことのできる製品を作ること、シンプルで機能性のあるデザインをすることが重視されています。

 デンマーク人の間には幸せを表すキーワードがあるそうです。 それをHYGGE(ヒュッゲ)といいます。この言葉は、日本語では訳せないのですが、「温かくて、居心地が良い」「幸せな雰囲気」というような意味を持っています。このHYGGEな時間をデンマーク人はいつも追求しているそうです。そのようなデンマークでは、自分の内面に関することが幸せの基準となっていて、「シンプルに暮らす」「自然と共に生きる」「日々自分を見つめ直す」という3つをポイントにしています。それに対し、日本は、所有するモノの豊かさや、他人との比較におけることが幸せの基準となっています。日本が幸せの国・デンマークのようになるために、デンマークの3つのポイントを自分の生活に取り入れることが、幸せに暮らすポイントであると今村様はおっしゃっていました。

 また、デンマークでは、寒くて暗く夜の長い冬に、HYGGEな暮らしを楽しむために、インテリアデザインや家具デザインが発展しているとおっしゃっていました。これが、永く使うことができ、飽きのこないデザインが生み出される背景に繋がっているそうです。このような考え方は、インテリアデザインだけではなく、私たちが何かをデザインする時にも参考になる考え方であると思います。

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 そして、デンマークのデザインにおいて欠かせない「RE DESIGN」の考え方についても教えていただきました。RE DESIGNとは、これまでのデザインの歴史を学び、過去の名作を自分のスタイル、その時代に合ったデザインに直すということです。今村様は、過去の偉大なデザインを学び直し、それを真似するのではなく、自分の中に落とし込んでアウトプットすることは、非常に大事なことであるとおっしゃっていました。私たちも、生活デザイン学科での学びの中で、過去のデザインを学ぶことがあるので、自分に落とし込んでアウトプットし、RE DESIGNの考え方のもと、デザインしてみたいと思います。

  最後にデンマーク人の幸せな暮らしの秘訣は、「暮らしの中心に質の良いデザインを」とのことでした。日本人は、できる限り安いものを消費するということが多いのですが、デンマークでは、質の良いものを永く使い続けるということを大切にしていて、いずれ自分の子どもに受け継ぐことまで考えています。上質なデザインに囲まれた素敵な空間にいることで、心地よく安心感があり、より幸せになれるという考え方を持っているということでした。

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 今回の講演会を通して、行ったことのないデンマークでの幸せな秘訣、私たちが更に幸せになれる方法を学ぶことができました。 これからの人生でそれを活かし、豊かなデザインを行っていきたいです。

  講演会の後には、今村様に学会誌編集部員による「働くこと」に重点を置いたインタビューにも答えていただきましたので、一部編集してお届けします。

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Q.就職先としてカール・ハンセン&サン ジャパンを選ばれたきっかけはなんですか。

A.インテリアとか内装が好きだったのと、日本の使い捨ての暮らしが嫌だと思っていて、そうではないものを扱いたいとずっと思っていました。そこで、海外に興味があって、海外の良いもの、永く使えているもの、楽しいと思えるものを扱いたいなと思っていて、デンマークに留学して帰ってきて出会ったのがカール・ハンセンでした。

Q.お仕事の中で一番やりがいを感じていることはなんですか。

A.営業なので、良い家具をみんなに伝える役割だと思っていて、結果としては伝わったら、買ってくれます。買ってくれると、デンマーク人の良い暮らしが日本に広がっていくと思っています。カール・ハンセン&サン ジャパンの商品を使っていただくことでこの先絶対良い暮らしをしてもらえるという自信があるので、そのような瞬間はとても嬉しいです。

Q.お仕事の中で大変だと感じることはありますか。

A.仕事でチームを取りまとめる役割をしています。セールスは、外に出ていく役割なので、一人ひとりの意思が強いんです。みんなの意思をちゃんとうまい具合に取り入れて一つの意見にするのが大変だと思います。でも、それを含めて楽しいです。

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Q.広島女学院大学の学生に、今経験しておいた方が良いと考えることはありますか。

A.私は大学生の時にあまり勉強していなかったので、勉強しておけばよかったと思います。その道のプロの人が話をしてくれるのですごい大事だったと思います。自分のとっている授業ちゃんと話を聞くと、後々役に立つし、このような機会は仕事を始めると中々ないので、きちんと話を聞くと良いと思います。あとは、海外にもっと目を向けて、勉強や仕事をして、いろんな文化の人と触れて、考え方や暮らし方を取り入れて、この先のキャリアの参考にするとやりたいことや、視野が広がると思います。

Q.最後に大学生に今伝えたいことはありますか。

A.制限は持たない方が良いと思います。私は、大学生の当時から、海外が好きとか、建築が好きでやってみたいと思っていたんですけど、大学生の時には、お金がないからできないとか、自分で制限をかけていました。今思うと、やりようはいっぱいあったと思います。奨学金や特待生があったかもしれないのに、あの時の私はできないと思っていたけど、調べれば方法はあるので、自分の可能性は自分で、やりたいと思ったことはとことん調べて、できる道を探していくと、更にこの先広がると思います。

今村様、ありがとうございました。

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Y.Nさん、レポートをありがとうございました。インテリアデザインの授業で必ず話題になる「CH24 Yチェア」の実物や部品を見せていただきながらの講演はとても興味深かったですね!また、今後就職活動に向けてのアドバイスもいただけました。本学学内にはカール・ハンセン&サン ジャパン様から寄贈いただいた「CH24 Yチェア」があります。名品と呼ばれるイスを身近に感じながらこれからのデザイン活動に活かしましょう。

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1月19日、2月22日にイブニングオープンキャンパスを開催します!
在学生と一緒に体験をしたり、大学生活や学び、アルバイトのことなどお話ししたりましょう。

ぜひおいでください。

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インテリア・住居・建築領域

このたび、本学着任から12年間生活デザイン学科を牽引し、学生を教え導いてくださいました細田みぎわ教授が2023年度末で定年退職されます。
つきましては、下記の通り最終講義を開催いたしますのでご案内申し上げます。

なお、講演終了後に細田先生を囲んで茶話会を予定しておりますので、ぜひご参加ください。

細田みぎわ教授 最終講義

演題

最終講義「ミニマムを求める建築思考─Architectural thinking for sensitive space」

講師

広島女学院大学教授 細田 みぎわ(ほそだ みぎわ)先生

日時

2024年1月27日(土) 14:40~16:10

場所

広島女学院大学 ソフィア2号館1階 101教室

参加費

無料・要事前申込

申し込み

学外の方は以下のフォームから事前申し込みをお願い致します。
https://forms.gle/AGZiD37eGKfUp5M87

申込締切

2024年1月21日(日)

問い合わせ

広島女学院大学 教務課
E-mail kyomu@gaines.hju.ac.jp
TEL 082-221-2633/FAX 082-221-5290

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