人文学部 日本文化学科 ニュース

 本学では全学必修科目として1年生を対象に「キャリアプランニング」という授業を設けています。「社会の一員として主体的に生きていくために、自分自身が '今'そして'これから'できることは何かを考え、大学生活の第一歩を踏み出すこと」を目指す科目です。そこでは様々な方々を授業に招き、色々なお話をしてもらっています。第2回「さあ始めよう!大学生活を」(2023年4月19日水曜日)では日本文化学科4年の桑原希羽さんがオリエンテーションキャンプリーダーとしての活動について話してくれました。今回は、以下その内容のダイジェストを桑原さんご本人に紹介してもらいます。

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自己紹介

 日本文化学科4年桑原希羽です。大学の授業では教職課程をとっています。オリキャンリーダーとして3年間活動しました。今日は課外活動のオリキャンリーダーについてお話させていただきます。

オリキャンリーダーとは

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 カラフルなパーカーを着たオリキャンリーダーの姿は新入生のみなさんの記憶に新しいのではないでしょうか。私たちオリキャンリーダーは新入生が同級生や先生方と親睦を深めつつ、学生生活を楽しくスタートできるように開催するオリエンテーションキャンプの企画・準備・運営を1年間かけて行っています。活動時間は主に昼休憩を活用し、週1回のミーティングを行いながら準備をしていきます。

オリキャンリーダーになろうと思った理由

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 そんなオリキャンリーダーをなぜやろうとしたのかと言うと、自分自身が変わるきっかけが欲しかったからです。私は元々人見知りが激しく、緊張しやすい性格で人と打ち解けることも得意な方ではありませんでした。そんな自分自身を変えたくてオリキャンリーダーになりました。

実際にやってみてどうだったか

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 まず良かった点についてです。

 それは、自分自身を変えることができたところです。人前に出ても緊張しにくくなり、本来の私を初対面の人にも見せることができるようになりました。それは教職課程をとる中でも自分の強みとなっています。また、私は人と話すことが好きなので、オリキャン当日に新入生のみなさんと1日を通して色々話したり、交流することができ、とても楽しく充実した体験をすることができたところも、オリキャンリーダーとして活動する中で良い経験でした。

 次は大変だった出来事についてです。

 オリキャンリーダーそれぞれがオリキャンを良いものにしたいと思うあまり、準備期間中に意見と意見がぶつかり合い、メンバー同士で対立してしまったことがありました。最終的には何度も何度も話し合いをすることで、お互いの意見を取り入れ、尊重しつつ、準備を進めていくことができました。この期間は大変で辛い経験でしたが同時に絆も深まり、結果オリキャンを成功させることができました。

オリキャンリーダーを務める中で身についた力について

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 1つ目はコミュニケーション能力です。

 3学年が集まり1年を通して活動していくので、連携がとても大切です。先輩・後輩の垣根を越えて良い企画について議論したりする中で、自然とコミュニケーション能力が養われていきました。それは授業のグループワーク、アルバイト先、就職してからも役に立つ力だと私は思っています。

 2つ目は様々な立場に立って考える力です。

 オリエンテーションキャンプはたくさんの方の協力の元、成り立っています。参加してくれる新入生、先生方、学生課の方、オリキャンリーダーの仲間たちなど色々な立場を考えながら活動・企画を行っています。この力は自分の周りの人間関係、社会に出たときにも非常に役に立つ力だと思います。

勉強、アルバイトとの両立について

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 まだ大学生活が始まって間もないので勉強やアルバイトに不安がある中、他の課外活動とも両立させることなんてできるの?と思っている人もいるかもしれません。

 少し私の話をさせていただきます。私は教職課程をとっており、アルバイトも2つ掛け持ちしているのですが、単位を落とすことなく4年生まで進級することができました。もちろんオリキャンの活動にも欠かさず参加していました。

 新しいことにチャレンジすることや勉強に不安があったりするかもしれないですが、計画性を持ってやってみると両立していくことができました。私は曜日ごとに、この日は勉強に集中する日、この日はアルバイトを頑張ろう、今日はオリキャンの日だから意見をまとめていこう、などメリハリをつけて過ごしていました。まずは臆せずに計画性を持って何事にもチャレンジしてみて欲しいです。

最後に

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 今回はオリキャンリーダーについてお話しさせていただきましたが、みなさんにはオリキャンリーダーに限らず自分の興味のあることにチャレンジしていって欲しいです。広島女学院大学にはたくさんのクラブ・サークルや委員会が存在しています。どの活動も学生が主体的に取り組み、楽しく活動しています。

 私の話やオリキャンを体験して、オリキャンリーダーに興味を持ってくれた人がいたら、先輩たちが全力でサポートするのでぜひチャレンジしてみて欲しいです。みなさんの楽しい大学生活を応援しています。ご清聴ありがとうございました。

 以上、「キャリアプランニング」の授業を少しだけお届けしました。本学の授業や課外活動に興味を持ってもらえていたら嬉しいです。

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 2023年5月19日(金)~21日(日)、広島でG7サミットが開催されました。日本文化学科からも、韓国からの留学生であるヨ ガウンさんがボランティアとして参加されましたので、今回はその活動報告を紹介させていただきます。

Q.ガウンさん、この度、G7サミットのボランティアとして活動されたそうですが、具体的にはどのようなことをされたのですか。

 私のG7サミットでのボランティア活動の内容は、韓国から来日された記者の方々のサポートをするというものです。
 人によって与えられた役割は違いましたが、今回、私は会場のホールの中心で案内や受付、電話対応、通訳などの役割を担当しました。

 そして、記者ブリーフィング(情報共有)のお手伝いもしました。記者ブリーフィングでは韓国大統領と他の国の首脳とが会談した内容を、大統領代理者が報告する機会が数回ありました。そこでの私の役割は会場スタッフと韓国関係者との意志疎通のための通訳と質疑応答時のマイク係でした。私が担当した役割以外にも、事務やサミット開催会場移動のお手伝い、ニュース撮影場所の提供などがありました。

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Q.何か興味深いエピソードはありましたか。

 記者ブリーフィングでは時々、エンバーゴ(一定期間内公表禁止)の内容を聞くことがありました。エンバーゴとは決められた期間内において記事にすることを禁止するものであるため、会場で話を聞いた私たちにも内容が一切秘密になることがありました。その時は、重要な話や、まだ記事にもしてはいけない情報を、私が聞いても大丈夫だろうかと思っていました。それぐらい、この仕事は責任が大きく、重要なものであると感じるきっかけにもなりました。

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Q.ガウンさんは、留学前から平和活動に熱心でいらっしゃいますが、G7サミットが広島で開催されたことについて、どのように感じていらっしゃいますか。

 広島は、平和を考える上で重要な場所であるので、今回開催されたG7サミットがより意味深いものになったと感じました。そして、G7サミットが広島で開催されたことは、世界中の人々が、平和への意識を高める機会にもなったと思います。広島の歴史に触れたり、被爆者に直接会うことで、核兵器の廃絶や平和の重要性についての議論が活発になされ、被爆者の声が世界に届くことで平和への取り組みが着実に一歩前進したと思っています。

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 ガウンさん、今日は貴重な体験をご報告くださり、本当にありがとうございました。現在3年生のガウンさんは、入学時、ちょうど新型コロナウイルスの影響で、長らく日本に入国できないなど、いろいろと苦労されましたが、今回の活躍を、私もとてもうれしく思っております。

 これからも、女学院大学のメンバーと共に、さまざまな平和活動に取り組んでくださることを期待しています。是非、広島から「平和」を発信し続けましょう!

(文責:足立直子)

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フィールドワーク

 2023年4月30日に、「地域連携文化セミナーⅡ」の授業で、安芸太田町神楽協議会設立記念 神楽共演大会を見に行きました。神楽の担い手が少なくなり、またコロナで神楽競演大会や奉納神楽を演じる機会が少なくなるなど、神楽を取り巻く環境は厳しさを増しています。神楽という貴重な伝統文化を守り、活性化するために神楽協議会が設立されました。広島女学院大学日本文化学科の学生たちは、花田植への参加など、安芸太田町と関わる活動を行ってきました。神楽の伝承についても、授業や課外活動をとおして深く学び、これからも積極的に関わっていきたいと考えています。

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 今回、学生たちは「神楽の記録」(アーカイブ)電子版を作成するために、出演された神楽団のみなさんにインタビューを行いました。「神楽の伝統を記録するプロジェクトの企画書」や「安芸太田町の神楽の歴史を記録するためのヒアリング企画書」を学生たちが作成し、当日はこれをもとに、グループに分かれて活動しました。

 「神楽を継承していきたいという強い意志」「神楽団員としての誇り」「プロ意識」「技術の向上と新しさの追求」「新舞の魅力と旧舞の大切さ」「伝承の方法」など、さまざまなお話ができました。

 迫力ある舞、ストーリーの魅力、音楽のすばらしさ、衣裳の輝き、細やかな演出など、たくさんのことに感動しました。神楽団の方々との交流、すばらしい自然の中での食事のひと時など、心から楽しんだ一日でした。

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(文責 柚木靖史)

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