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大学からのお知らせ

2019年03月15日活動報告

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カンボジア・スタディツアー2019③ーWVボレイ・チュルサール地域開発プログラム視察

ボレイ・チュルサール地域におけるWV地域開発プログラム視察

2月25日

いよいよ後半のハイライト、ボレイ・チュルサールADP視察です。

WVのプロジェクト・マネージャー、松岡さんがアテンド下さいました。松岡さんは一般企業、青年海外協力隊を経てWVJに入職された方で、学生時代のバックパッカー経験など、学生たちにいろいろなお話をしてくださいました。

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最初の訪問先、母子保健センターでは、周産期の女性や生まれた子どものケアが行われています。ここでもWVが寄付した浄水設備が、多くのいのちや健康を救っています。

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栄養補助食品や、日本の母子手帳の簡易版のようなイエローカードと呼ばれる記録カード、保養ルームや、経験を積んだスタッフなど、母子の健康を守るための様々なものや働きを知ることができました。

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生まれたばかりの赤ちゃんとお母さんが二組もいて、折り鶴を手渡しさせていただくこともできました。

カンボジアでは内戦の影響で、様々な知識やインフラが失われた状況にあります。日本では母子手帳に描いてあるのがあたりまえの、標準身長体重曲線(成長曲線)ですが、カンボジアにはありません。作ろうと思うと、莫大な手間とコストがかかるので、現在はまだWHOのもので代用しているとのことです。しかし、カンボジアの実態に当然ながら合うわけではありません。また、カンボジアでは近年の経済発展が生み出したひずみとして、貧富の格差が拡大し、都市部では子どもの肥満が問題になり、同時に農村では子どもの栄養失調が課題になっているのです。

そのような状況に、住民自身の手による解決を少しでも、と営まれているのが、乳幼児栄養不良の予防・改善活動です。これは、栄養や衛生の知識を学ぶトレーニングコースをWVが実施しているものですが、ただ一方的に教えるのではなく、住民たち自身が課題に気づき、解決を考えるしくみになっています。たとえば、栄養によいとされる食材で、なおかつ地元で簡単・安価に手に入るものばかりで、メニューやレシピをつくる、といったアクティビティです。

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次にお邪魔したのは、地域における保険・栄養貯蓄グループです。この住民活動は、毎月一定額を納めてみんなで貯蓄して基金化し、必要が生じたときにはそこから借りることができる、というものです。たとえば、ある家庭が貧困状態にあると政府が認定した場合は、医療費が無料になるそうですが、病院までの交通費さえも払えないことがあるようです。そのような時に、この基金を用いるのです。

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昼食はローカルな雰囲気満点のリバーサイドレストランにてとりました。食事をするコテージのような小屋にはハンモックが!時間があれば昼寝までできそうです。

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午後は、コミュニティ主導による包括的衛生改善の取り組みを見学させていただきました。松岡さんによれば、WVの支援活動の特徴は、外から持ち込んだスキームを押し付けるのではなく、地元の自治体や政府のアプローチに協力し、よりよく機能するために関わっていることにあるといいます。お邪魔した村でも、SAG(衛生行動グループ)と呼ばれるチームが、トイレの普及に力を注いでいました。

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お揃いの真っ赤なポロシャツは、コミュニティを良くするための情熱の色として、自分たちで選んだ色なのだそうです。このような、自分たちの村を良くしたいという人々の思いや、それを引き出し、支えるWVの尊い働きに触れました。

学生からは、午前も、午後も、栄養や衛生、コミュニティ形成、子どもたちとのかかわりなど、それぞれの専門や関心からの多くの優れた質問が出て、学びが進んでいることが伝わってきます。

その後、元チャイルド(被支援児童)で、現WVボレイ・チュルサールADPマネージャーの青年が、ご自分の経験を語ってくださいました。通訳に当たって下さったガイドさんも、思わず涙するようなお話でした。

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本日の学生の感想です。

「今日1番印象に残ったのはPRAMBEYMUM HEALTH CENTERでの見学です。ここで出産を控えた母親や出産した直後の母子ケアについて学ぶことが出来ました。必要な栄養素の知識を学んだり、出産の費用がかからなかったりすることはとても大きなことだと思います。出産は母子にとって多くのリスクを伴うもので、多くの不安を感じていると思います。新しい生命が誕生することの喜びを多く感じられるものになってほしいと感じました。」(幼児教育心理学科2年、岡田さん)

「今日見学をした事業の中では、SKL/PD Hearth(乳幼児栄養不良の予防・改善活動)が印象に残りました。学内の授業において、発展途上国では栄養不良が問題になっていることは学んでいましたが、想像していたよりも多くの子どもたちが十分な栄養を摂取できていない状況でした。
SKL/PD Hearthでは、栄養価の高い食事を家庭で用意するために、その地域で容易に手に入れられる材料を使ったレシピを共有されていました。そうすることで、その場だけでなく、自分の家でも続けて実践できるよう、工夫されているのだとわかりました。
このSKL/PD Hearthだけでなく、今日視察した全ての事業では、地域住民が主体となり進められていたことも印象に残っています。支援として、ただ情報や物を提供して終わるのではなく、住民自らが参加するように啓発・サポートしていくことで、期限が決まっている支援が終了しても、住民だけでその活動を続ける力をつけることができるのだと学びました。」(管理栄養学科3年、佐藤さん)

どちらも、専門分野を感じさせる視点からの感想ですね。いろいろな刺激で、学びたい思いがいよいよ強まっています。

バックナンバー

②カンボジア史フィールドワークⅠ

次の記事

④FIDR事務所訪問、国立小児病院見学、カンボジア史フィールドワークⅡ

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