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公開セミナー

2023年度第40回広島女学院大学公開セミナー


2023年度公開セミナーの申込受付は終了しました。


第40回公開セミナー開催に寄せて

研究支援・社会連携センター長 入江 直子

 本年度は「文字を通して見る世界―大学の学びを通して触れる新しい世界―」をテーマに、10月7日、14日、21日、28日(いずれも土曜日14時~16時)に公開セミナーを開催させていただきます。
 今回講師を務めます日本文化学科の4名の教員は、4回の講座に【文字】という共通の縦軸を設定し、それぞれ日本古典文学、日本語学、国語科教育学、図書館情報学という幅広い専門性を掛けあわせた講座を提供いたします。皆様の知的好奇心を刺激し、日常から解放されるひとときを過ごしていただけるよう、現在準備を進めております。
 牛田山の自然に囲まれた大学で、大学生のように大講義室で講師と直接コミュニケーションをとりながら受講していただくというリアルな体験にご招待いたします。一昨年度からオンライン配信(対面受講とのハイフレックス対応)を実施しており、お好きな時間と空間で受講する形を選んでいただくこともできます。
 秋の深まりを感じられるよい季節に、ご一緒に知への探求の旅に出かけませんか。ふるってご参加くださいますようご案内申し上げます。

テーマの概要

人文学部 日本文化学科 学科長 足立 直子

 人文学部日本文化学科の学びの特徴は、言葉に関する専門的な知識・技能の習得と、日本文化を発信する力の育成、そして地域社会へ参画する力の向上にあります。私たちは、言葉によって、互いに意思や情報を伝え合っています。その伝え合いに、文字が大きな役割を果たしていることは間違いないでしょう。
 今回の講座は、日本語の文字をテーマにしています。皆様にとって、文字は生活の一部だと言っても過言ではないでしょう。ただ、一言に文字といっても、様々な形態があり、様々な場で多様な働きをしています。昔の文字(くずし字)は私たちに古典文学を伝えてきました。角筆という見えない文字は、見えないという特性を活かして今日まで情報を伝えてきました。学校教育では、作文などをとおして、思いなどを文字にすることで大きな教育効果を上げています。図書館の情報化を支えているのは電子化された文字です。
 今回講座を担当する講師は、古典文学、古文献学、国語教育学、図書館情報学を専門に研究しております。それぞれの研究に根差したお話は、文字の新たな世界に皆様を導いてくれるでしょう。そして、文字によって支えられている日本文化の新たな側面を考えるきっかけになるに違いありません。どうぞ、魅力的な日本語の文字の世界をご堪能ください。

文学を通して見る世界

第1回 文字の活字化によって何が起きているのか ―くずし字から読む古典作品の世界―

日程 2023年10月 7日(土)14:00~16:00
10~15分間の休憩および質疑応答あり
講師 人文学部 日本文化学科 専任講師 小松 明日佳(こまつ あすか)
概要 私たちが古典文学作品を読むとき、それは活字化された本文を通して行われることがほとんどです。ここで気をつけたいのが、この本文が作者以外の、誰かの手によってどこかの時点で作られたものだということです。こうした本文の活字化においては、どのような操作が行われているのでしょうか。
 文字の活字化によって何が起きているのか、本講義では、くずし字(変体仮名)という文字から読むことで、古典作品の世界を垣間見ていきます。

第2回 見えない文字は何を伝えてきたのか―凹み文字(角筆)の世界―

日程 2023年10月14日(土)14:00~16:00
10~15分間の休憩および質疑応答あり
講師 人文学部 日本文化学科 教授 柚木 靖史(ゆのき やすし)
概要  筆記用具と言えば、鉛筆や筆、ボールペン、万年筆などを想像すると思いますが、古来、角筆という筆記用具も使われてきました。角筆は、紙面を凹ませ、溝をつけるだけで文字を書く筆記用具です。見えない(見えにくい)文字はなぜ必要とされたのでしょうか。
 本講義では、角筆で書かれた文字に焦点を当てながら、歴史的な観点や地域的な観点から漢文を読むという行為についてもお話します。

第3回 文字にすることは人に何をもたらすのか ―識字・作文・綴り方教育の世界―

日程 2023年10月21日(土)14:00~16:00
10~15分間の休憩および質疑応答あり
講師 人文学部 日本文化学科 教授 出雲 俊江(いずも としえ)
概要  生成AIによるニュース原稿や記事が身近になってきました。それでも日記や作文といった、自身が見たこと体験したことを文字に綴る営みが無くなることはないでしょう。人が自分の言葉を文字にする時、その人の中にはいろいろな作用が起こります。例えば生活綴り方教育は、日本が世界に誇る教育方法の一つです。本講義では、ことばの教育の場面から、字を学ぶこと、作文教育の歴史とその可能性について、ご一緒に考えてみたいと思います。

第4回 活字のデータ化は何をもたらすのか―図書館職員に求められる知識と技能の世界―

日程 2023年10月28日(土)14:00~16:00
10~15分間の休憩および質疑応答あり
講師 人文学部 日本文化学科 専任講師 山口 大輔(やまぐち だいすけ)
概要 昨今、「文字」は、猛烈な勢いで電子化され続けています。文字の電子化は、文学研究に新たな手法を提示し続け、デジタル人文学という潮流を加速させています。そして、そもそもですが、そうした学術を下支えする「情報資源の電子的組織化」もまた、文字の電子化なしには成立しません。
 本講義では、「文字の電子化が、文学研究や図書館における情報探索にどのような影響を与え、そうした現況の中で、これからの図書館職員にはどのような技術や知識が求められるか」について考えます。

受講について

対象 高校生~一般の方
開催方法 広島女学院大学での受講 広島女学院大学 ソフィア2号館101教室
動画配信でのオンライン受講 YouTubeによるライブ配信
*新型コロナウイルス感染症の拡大状況によっては、オンラインのみの開催となる場合もあります。
募集人数 本学会場での受講 100名(先着順)
オンライン受講  100名(先着順)
受講料 無料
申込方法 本学ホームページの申し込みフォーム または 申し込み専用はがき
*ご記入いただきました住所・氏名等の個人情報は、広島女学院大学公開セミナー以外に利用いたしません。
申込締切 申込受付は終了いたしました。
受講確定の連絡 会場受講の場合  1週間前に受講はがきを送付します。
オンラインの場合 申し込み完了後に自動受付メールが届きます。
         受講方法等については1週間前にメールで連絡します。
交通機関 バス   広電バス 牛田早稲田団地 行き 広島女学院大学前下車
     広島駅新幹線口発  約20分   紙屋町(江波発) 約25分
タクシー 広島駅新幹線口より 約15分   紙屋町より 約20分
自家用車 学内の駐車場をご利用ください。係員がご案内します。

お問い合わせ先

〒732-0063 広島市東区牛田東4-13-1

TEL: 082-228-0410(直通)
FAX: 082-228‒1648
E-mail: hjurssc@gaines.hju.ac.jp
開室日: 平日 8:30~17:00(月~金曜日)
休業日: 土曜、日曜、祝日、大学が定める休業日